「実子連れ去り」問題に光を 

妻に実子を連れ去られたN氏から最近相談を受けた。ある日N氏が帰宅すると妻と娘の姿がない。妻の実家をはじめ親戚・友人知人に聞いても行方が知れないまま日が過ぎた。やがて弁護士から身に覚えがないDVを理由に離婚協議を申立てられた。

N氏は面会を取り決めやむなく離婚したが、妻や娘との面会が叶わないまま11年が過ぎた。八方手を尽くして調べた結果。小学校6年生だった娘は環境の激変で不登校となり成人となった今も引きこもったままであることがわかった。N氏の願いは娘と面会し物心両面の支えとなり、こうした理不尽なことが二度と起きないようにすることである。そのためのサポートが欲しいという。

どうしてこのようなことが起きるのか、自身の例を含めN氏の調査によればこうだ。

些細なことから夫婦不仲になり、悩んだ妻が女性センターなどに行くと、相談員は宥めて仲直りさせるのではなく左翼NPO主催の研修会への参加を勧め「女性の自立」などと、暗に離婚を勧めるようなことを吹き込む、頃合いを見計らって左翼人権派弁護士を紹介する。 

弁護士は更に「女性は被害者」というような意識を刷り込み、やがて離婚へと誘導する。離婚後の子どもの親権を獲得し、離婚協議を有利に運ぶために、子どもを連れ出すと共に、虚偽DV被害を申立てるようにそそのかす。妻が子どもを連れだし、女性センターからDV支援措置申出書をもらい、自治体の窓口に支援措置を申し出ると、行政はDV「加害者」とされる。

夫の弁明を一切聞くことなく、ただちに支援措置を発動し、妻子を保護して住所を非開示にする。やがて夫のもとに弁護士から離婚を求める訴状が届く、

こうした一連の流れを見ると弁護士・民間支援団体・行政のトライアングル構造があるように見える、左翼人権派弁護士や支援団体はこれにより弁護士報酬や事業委託による公金を得るだけでなく、家庭を破壊したいという左翼イデオロギーをも満足させることができる、行政に悪意はないかもしれないが両者との癒着により、結果的に手を貸すことになっている、

解決の糸口は第一に、現在の離婚後の(父母のいすれかの)単独親権制度を(父母両方の)共同親権制度に改めることである。これにより子どもを連れ出しても一方的に親権を獲得することはできなくなる。

現在、家族法制の見直しで議論されており、先般バブコメが行われたので神奈川県支部としても意見提出を呼びかけた、左翼陣営は既得権益が侵されるためか猛反対している。

第二に、正当な理由のない子どもの連れ出しを略取・誘拐罪に問うことである。欧米では共同親権が一般的なので国際結婚をした日本人妻が子どもを連れて日本に戻ってしまうことを拉致・誘拐と批判し、国際手配としている例もある。

昨年、警視庁がこれに注意を喚起する事務連絡を都道府県警に発出した。民事介入を嫌う警察だが、何らかの関与は抑止力になると思われる、

第三にDV認定に当たり、自称「被害者」の安全を確保したうえで「加害者」とされている側の意見聴取や事実誤認があった場合の救済制度を設けることである。

現在、国会議員を通じて法改正を、地方議員を通じて自治体や警察の運用の改善を要請している。会員各位のご理解とご支援をお願い致します。

日本世論の会 神奈川県支部長 木上和髙