成年後見制度を悪用するなどして、2300万円あまりを横領したとされる元弁護士の男の公判が広島地裁であり、検察側は懲役4年を求刑しました。 起訴状などによりますと、福山市の元弁護士・成田学被告（56）は2018年6月からおよそ4年間に成年後見人や遺言執行者として男女3人から預かった現金あわせて2348万円を着服したとして、業務上横領などの罪に問われています。
16日の裁判で検察側は、「成田被告は着服した金で繁華街での飲食におぼれるなどした。依頼人の信頼を裏切り、弁護士の職責を否定する暴挙であり、被害を弁償しても失われた信頼は回復しない」として、懲役4年を求刑しました。
一方、弁護側は「被害の全額を弁償し、社会的・経済的制裁を受けている」として、執行猶予のついた判決を求めています。 成田被告は「弁護士や成年後見制度に対する社会的な信頼性を傷つけたことは反省しなければならない」と述べました。 判決は来月1日に言い渡されます。
引用https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1003862#:~:text=%E6%88%90%E5%B9%B4%E5%BE%8C%E8%A6%8B%E5%88%B6%E5%BA%A6%E3%82%92%E6%82%AA%E7%94%A8%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%97%E3%81%A6%E3%80%812300,%E5%B9%B4%E3%82%92%E6%B1%82%E5%88%91%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82
広島弁護士会会長 坂下宗生
当会の会員であった成田学元弁護士が、当会所属期間中に、遺言執行者や成年後見人として他人から預かった現金計約２３４８万円を着服したなどとして、２０２３年（令和５年）１０月１６日在宅起訴されたとの報道に接しました。
当会は、元会員が業務上横領等の罪で起訴されたことについて、極めて深刻に受け止めています。起訴事実の真偽につきましては今後の裁判の進展を待つことになりますが、仮に事実であるとすれば、弁護士に対する市民の信頼を著しく損ねるものであり、誠に遺憾というほかありません。
当会は、会員の不祥事防止に向けて、関係規程の整備や研修の実施等様々な努力を重ねて参りましたが、にもかかわらず、このような由々しき事態が生じたことを厳粛に受け止めています。
上記報道を受け、当会は、会員一人一人に対してあらためて弁護士としての自覚と倫理意識の徹底を求めるとともに、弁護士不祥事の根絶と弁護士に対する市民の信頼確保のため、引き続き全力で取り組む決意です。
