置塩正剛弁護士（東京）懲戒処分の要旨　2024年11月号　②

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2024年11月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・東京弁護士会・置塩正剛弁護士の懲戒処分の要旨

処分理由・離婚事件の杜撰な事件処理

置塩弁護士は2回目の処分となりました。今回のこの処分理由で戒告とは・・

　東京弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

　　　　　　　　　　記

１　処分を受けた弁護士氏名　置塩正剛

登録番号　31790

事務所　東京都千代田区麹町3－10－2　CITY　SPIRE半蔵門1002

くくな法律事務所　

２　懲戒の種別　戒告

３　処分の理由の要旨

（1）被懲戒者は2020年3月頃、懲戒請求者からその夫を原告とする離婚等請求訴訟及びその関連事件を受任し、着手金として95万円を受領し、同年5月31日、面会交流の審判前の保全処分を受任したが、委任契約書を作成しなかった。

（2）被懲戒者は、上記（1）の保全処分の申立てについて、迅速処理を要する保全処分であるにもかかわらず、2020年8月6日に至るまでその申立てをしなかった。

（3）被懲戒者は、2020年7月10日懲戒請求者が上告人であった人身保護請求事件につき、最高裁判所より上告棄却決定がなされたにもかかわらず、同年9月17日に至るまで、その決定を懲戒請求者に通知しなかった。

（4）被懲戒者は、上記（1）の離婚等請求訴訟の控訴審の期日の前日である2021年2月8日の夜、期日に提出予定の主張書面案等を懲戒請求者にメールで送付し、懲戒請求者においてその内容を確認することは困難であると述べていたのにもかかわらず、その主張書面等を懲戒請求者に無断で裁判所に送付し、上記期日の報告を同年3月5日まで行わなかった。

また、被懲戒者は同年5月28日、上記控訴審において、自身が病気であることを理由に、期日の変更及び書面の提出期限の延長を上申し、その結果、期日が同年7月5日と指定されたが、その後も必要な書面を提出しなかったことから、上記控訴審を結審させた。

さらに、被懲戒者は、懲戒請求者に対し、上記控訴審の結審前に相手方から提出された書面等を提出しなかった。

また、被懲戒者は、上記控訴審の結審後，審理再開の申立てをすることを懲戒請求者に約したにもかかわらず、その後3か月以上も経ても審理再開の申立文書等を提出しなかった。

（5）被懲戒者は2021年5月19日、懲戒請求者を債務者とする接触禁止等の仮処分決定が出されたにもかかわらず、その結果を同年6月23日まで懲戒請求者に報告しなかった。

（6）被懲戒者の上記（1）の行為は弁護士職務基本規程第30条に上記（2）から（5）までの行為は同規程第35条又は第36条に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

４処分が効力を生じた日　2024年5月16日　2024年11月1日　日本弁護士連合会

東京弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

　　　　　　　　　　記

１　処分を受けた弁護士氏名　置塩正剛　登録番号　31790

事務所　東京都千代田区麹町3－10－2cityspire半蔵門1002　　くくな法律事務所　

２　懲戒の種別　戒告

３　処分の理由の要旨

被懲戒者は、2016年3月4日、懲戒請求者から遺産分割審判事件を受任し、着手金10万8000円及び実費1万2000円を受領したが、2017年12月26日まで審判を申し立てなかった。また、被懲戒者は、2018年7月13日、懲戒請求者から貸金返還請求訴訟事件を受任し、着手金32万4000円及び実費12万6000円を受領したが、2020年4月25日に辞任するまでの間に訴訟を提起しなかった。

被懲戒者の上記行為は、弁護士職務基本規程第35条に違反し、弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

処分が効力を生じた日　2022年2月18日　2022年7月1日　日本弁護士連合会