<大阪弁護士会>ベテラン国選を懲戒 否認事件で「手抜き」

5月20日2時31分配信 毎日新聞

 起訴事実を否認した被告の弁護を受任しながら、検察側の証拠にすべて同意するなどの「手抜き弁護」で被告の権利を損なったとして、大阪弁護士会が竹内勤弁護士(79)を「戒告」の懲戒処分にしていたことが分
かった。09年5月から新たに裁判員制度が導入され弁護技術の向上が課題となる中、司法関係者から「弁護士としてあるまじき行為」と非難する声があがっている。
 竹内弁護士は、同会の非弁活動取締委員会委員や人権擁護委員会副委員長などの要職を務めたベテラン。同会の議決書などによると、竹内弁護士は05年12月、暴行と傷害罪に問われた男性被告の国選弁護を受任
。その約1カ月後に大阪地裁で開かれた初公判で、被告が起訴事実を否認したのに、検察側が裁判所に取り調べるよう請求した証拠すべてに同意した。
 裁判官が被告の意見陳述と弁護方針の食い違いに疑念を抱き確認したが、竹内弁護士は何も意見を述べなかった。06年4月の第5回公判で竹内弁護士は被告に解任され、弁護は別の弁護士に引き継がれたが、翌年3
月に懲役1年6月(求刑・懲役2年)の実刑判決が言い渡された。
 同会は竹内弁護士のこうした行為について「弁護方針の検討や、被告の意見を確認しないまま初公判に臨んだと言わざるを得ない」と手抜き弁護を指摘。さらに検察側の請求証拠にすべて同意した点を「被告の防御権
が損なわれた可能性は否定できず、誠実な弁護活動を行わなかった」と判断、5月12日付で「戒告」の懲戒処分にしていた。
 竹内弁護士は「40年以上、積極的に国選弁護を引き受けてきた自負はあるが、処分は甘んじて受ける」と話している。竹内弁護士は、女性依頼者に対し着手金の割引きと引き換えに性的関係を求める趣旨で食事
に誘ったとして、05年にも業務停止3カ月の懲戒処分を受けている。 大阪弁護士会の宮崎裕二副会長(綱紀・懲戒担当)の話 非公表事案で、コメントできない。
竹内 勤 8692 大阪市北区西天満3
原・国分法律事務所

 

2005年8月30日 竹内 勤 8692 竹内勤法律事務所
懲戒の種別  業務停止3月
懲戒の要旨 (正確な懲戒要旨はPDFセクハラ系にあります)
2002年8月19日竹内弁護士は大阪弁護士会の法律相談の紹介により自己破産をする事件を女性から受任した。着手金30万円 費用 5万円で月2万円の割賦払いとした
9月14日竹内弁護士は女性を事務所に呼び出し、書面を出して性的関係を求める趣旨で[打ち合わせの後に1回一緒に食事をするにかお茶を飲むことによって1回分の分割金の
支払いを減らすことにしてもよい]と言った。