弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2009年3月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・東京弁護士会・岩渕秀道弁護士の懲戒処分の要旨

処分理由・非弁提携

懲 戒 処 分 の 公 告

東京弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

          記

1 処分を受けた弁護士氏名 岩渕秀道

登録番号 9571

事務所 東京都千代田区麹町6

2 懲戒の種別  戒告  

3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は懲戒請求者を被告のひとりとして提起された民事訴訟の第1審及び控訴審の被告3名の訴訟代理人であったが、懲戒請求者とは面談しないまま知人が持参した懲戒請求者名義の訴訟委任状を裁判所に提出していたところ、その訴訟委任状は懲戒請求者の意思の確認ないまま作成されたもの。委任者と面談しない場合は何らかの方法で委任の確認をすることは訴訟代理人として必須であるにもかかわらず、被懲戒はこれを怠り、弁護士として職務の遂行を怠った
(2)被懲戒者は上記民事訴訟につき第1審で訴訟委任状を提出し、口頭弁論が終結するまでの約1年3ヵ月の間、懲戒請求者に対し期日の連絡、打ち合わせ等訴訟代理人と依頼者との意思疎通を図る手段を取らなかった。そのため同人は控訴審継続後に電話で被懲戒者と話しをするまで、上記民事訴訟の存在を知らなかった、訴訟代理人弁護士としては担当事件について常に依頼者の意思を確認しつつ業務を遂行すべきところ、これをなさなかった被懲戒者の行為は弁護士職務基本規定度36条に違反する
(3)被懲戒者の上記行為は弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する
処分の効力の生じた日  2008年12月10日
2009年3月1日    日本弁護士連合会