日弁連懲戒採決:「事実関係に誤り」弁護士請求認める

(二弁 大貫憲介弁護士)
毎日新聞 2012年11月29日 23時53分
 第二東京弁護士会に業務停止1カ月の懲戒処分を受け、日本弁護士連合会に審査を申し立てたが不当に棄却されたとして、大貫憲介弁護士が日弁連に裁決の取り消しを求めた訴訟で、東京高裁は29日、請求を認める判決を言い渡した。設楽(したら)隆一裁判長は「重要な事実関係について事実の基礎を欠く裁決で違法」と指摘した。弁護士法の規定で高裁が1審となり、判決が確定すれば日弁連が再審査する。

判決などによると、大貫弁護士は06年3月、日本人との偽装結婚を疑われたフィリピン人女性から自身と子供の強制退去を免れるための訴訟を起こすことを依頼された。同8月、実態ある婚姻と知りつつ、夫に親子関係がないことの確認を求める訴訟を起こさせた。第二東京弁護士会は10年9月、裁判を受ける権利を乱用したとの処分理由を示した。

一方、11年の日弁連の裁決は、東京入管に対する夫の供述調書を基に「大貫弁護士は偽装婚であると知っていた」と別の判断を示し、虚偽の事実に基づく訴訟を起こしたとの理由で棄却した。高裁判決は「偽装と認識していなかった」とした。【鈴木一生】

二弁の大貫憲介弁護士が業務停止1月の懲戒処分を受け日弁連に処分は不服であると審査請求したが
認められなかった。そこで東京高裁に採決の取り消しを求めて裁判をしていたもの
大貫憲介弁護士の主張が認められ再度、日弁連で審査しなおすという記事です
ハーグ条約慎重派としても有名な弁護士です。また外国人との婚姻関係の法律行為などに非常に詳しい
弁護士です。子どもの親権事件にはよくお名前が出てまいります。
毎日新聞やTBSの報道番組で外国人の不法就労事件などで詳しい専門家としてよく出てきます
東京の入管事務所に行きますとこの法律事務所の看板が目につきますが・・・・・・・
それではこの業務停止1月の懲戒処分についての新聞記事と懲戒処分の要旨がありますのでご紹介します
2010年9月13日
懲戒:訴訟の権利乱用、大貫弁護士を処分--第二東京弁護士会
 依頼者のフィリピン人女性の強制退去を免れるため、自分の認識と異なる訴訟を起こしたとして第二東京弁護士会は13日、大貫憲介弁護士(51)を業務停止1カ月の懲戒処分にしたと発表した。処分は3日付。大貫弁護士は日本弁護士連合会に不服を申し立てるという。大貫弁護士は外国人の人権問題への取り組みで知られる。 同弁護士会によると、大貫弁護士は06年3月ごろ、日本人男性との偽装結婚を疑われたフィリピン人女性から、自身と子供の強制退去を免れるために訴訟を起こすことを依頼されて受任。結婚に実態があると認識しながら、8月、夫に子供との親子関係がないことの確認を求める訴訟を起こさせ裁判を受ける権利を乱用したという。 大貫弁護士は取材に「依頼内容を実現するために必要な訴えで、権利乱用に当たらない」と主張している
2010年自由と正義12月号

1​ 処分を受けた弁護士
氏名 大貫 憲介  登録番号 21​200​
 事務所  東京都新宿区楊場町2-1​6
​ ​さつき法律事務所
​2 処分の内容  ​業務停止1月
3 ​処分の理由の要旨
被懲戒者は200​6年3月18日在留資格のなくなったフイリッピン女性Aから、A​及びAとBとの戸籍上の子Cの在留継続について相談を受けた事情聴取の結果、被懲戒者はBから親子関係不存在確認訴訟を提起して

もらい被懲戒者はCの訴訟代理人としてCが嫡出推定を受けることを主張、立証し訴え却下を得て在留特別許可を得ることを提案した被懲戒者は同年5月2日A同席の上、Bと面談しBからB名義の訴状を作成を
依頼された被懲戒者はBの依頼を引き受け親子関係が存在することについて当時者間に争いがないにもかかわらず、親子関係不存在確認訴訟の訴状を作成して同8月11日Bに家庭裁判所へ提出させた
被懲戒者の上記行為は裁判を受ける権利を濫用し裁判の公正及び適正手続に背反する提訴に関与するものであり弁護士職務基本規定第74条に違反し弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき
非行に該当する
4処分が効力を生じた年月日
2​010​年9月13日
20​10年12月1日  日本弁護士連合会
過去に処分歴があります

 

弁護士名 大貫憲介
登録番号 21200
所属弁護士会 第二東京
法律事務所名 さつき法律事務所
懲戒年度 2008年8月
懲戒処分種別 戒告
処分理由の要旨 預かり金を自らの報酬と勝手にした