弁護士“架空土地取引”、商談で「国側の弁護士だ」
TBS系(JNN 104()1733分配信
 日弁連元常務理事の弁護士の男らが、架空の土地取引で2億円以上をだましとったとして逮捕された事件で、男は、商談に参加した際、『国側の弁護士だ』と名乗って相手を信用させていたことがわかりました。

 この事件は、日弁連元常務理事の弁護士、本田洋司容疑者(80)ら6人が、静岡県の住宅販売会社に対し、財務省が所有する静岡県内の土地について『安く購入できる』と架空の取引を持ちかけ、およそ2億2千万円をだましとったとして逮捕されたものです。

二弁の本田元副会長と詐欺師グル―プが不動産会社を騙したという事件逮捕された6人の中に若林秀世(ひでよ)容疑者(76)=水戸市千波町=がいた。

 

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若林らの手口が分かってきました。主犯は本田弁護士と若林と中原という男、若林は著述業と名乗っていました。
詐欺の手口を予想してみました。あくまで個人的な予想です。
【手口の解明】
不動産業界では世間に出ていない物件,新聞広告に出ていない物件を密かに安く競争なしで手に入れたいという思いがあります。そこに付け込んでくるのが詐欺師集団、一人では大手の不動産会社を騙すことはできません。数人で信用をさせるのです。
そして最大手ではなく中堅会社を狙うのも特徴
  先 兵 
不動産会社に情報を密かに出します。国の土地がある。しかも
特殊法人や財団などが持っている。本来は公売や入札をしなけ
ればならないが任意で売却できることも可能だ。御社はいかが
ですか。二弁の元副会長が国側の代理人だから大丈夫ですと安
心させる
 
不動産業者と弁護士との付き合いはけっこうある。
競売物件で任意売却になることも多くあります。弁護士のお気に入りの不動産業者だけに入札をさせる方法や特定の業者だけに売却する方法、裁判所から選任された管財人弁護士の場合はけっこう好きなことができる。落札者や購入者から弁護士への手数料は5%相当、多くは領収書なし。そのため上場しているような会社は弁護士からバックマージンの領収書がもらえないため見送ることもある。
 
今回の事件も中原というコンサルタントという肩書きの人がが不動産会社に任意でなんとでもなるという売却物件があると持ち込んだようだ。不動産会社は謄本で特殊法人などが所有者と確認し物件は存在すると信用する。詐欺師たちの苦労はこの先だ。
不動産会社も本当に売却物件なのか調査をしたいが表だって売り物とは確認できない。コンサルタントの言う相手が極秘で売りたいという言葉があるからだ。売主の売却の意思を確認したいのだが、誰が売主かの意思確認が取れない。
  詐欺師の二人目
若林先生の登場、今回の国有地売却の詐欺の舞台は主に東京虎ノ門のキャピタル東京ホテル。ここにお住まいだという若林先生。ホテルを自分の家のように使い先生の世話をする愛人のような女性も従わせている。地方の人ならキャピタル東京に住んでいるということだけで信用するかもしれない。恰幅のいい老紳士に見える。
若林氏は「おれには国会議員がいろいろ頼みにくる。あの大臣も旧知の間柄だ」「あの土地の売却も俺が世話した」という「任せておけばいい」「いろいろな人に工作資金が必要だ別に手数料を用意して」と恐らく言われ信じたのでしょう。工作資金や手数料を払っても安く手に入るのなら不動産会社はかまわない。
  そして最後の詐欺師。弁護士
ここまでは金の受け渡しはない。フイクサ―みたいな若林氏に金を渡すことはできない。ここで登場したのが国側の代理人という本田弁護士。肩書きだけでもすごい。この弁護士が出てきたのですっかり信用したのでしょう。売買契約書か売買に関する確約書か売買の申込書を書かせ1割程度の手付金、購入申込み予約金などという名目で会社から金を取る。コンサルタントにも手数料や活動資金を払った。これで詐欺師たちの仕事は終了。あとは不動産会社のまだですか、いつ引き渡してくれるのですかを延び延びにすればいいこと。これは弁護士は事件放置してまだですかと問われてもいまやってますという言い訳で引き延ばすことは得意中の得意だ。
そして次に同じようなことをやって自転車操業でもしようと思ったのだろう。78歳や80歳もう一人の弁護士は88歳、10年頑張ればこの世ともオサラバだ。
 
不動産会社は手付金や手数料を払って物件の引き渡し(残金の支払・所有権移転登記)をなかなかしてくれないため返還請求の裁判をした。当然に弁護士一味は受け取った金を返済しなければならない。7月に出た判決では二弁の別の弁護士の名前も出ている。弁護士詐欺師軍団はだまし取った金を返したかどうかわからない。一部返済したようだがこれは詐欺ではないと言い逃れする口実ようなもの。余罪もありその後、刑事告発となったのがこの事件の真相のようだ。6人逮捕されたがそれぞれの役割があった。すぐにバレそうなことだが相手が大物弁護士であるから信用してしまった。
これで逮捕者が全員出そろったということではないだろう
次に二弁の役員経験者でも逮捕されれば二弁はひっくり返る

本田洋司弁護士)

<弁護士会の役職>
平成3年民暴対策委員長。平成5年第二東京弁護士会副会長。平成6年日本弁護士連合会常務理事。平成14年関東弁護士会連合会副理事長。平成16年第二東京弁護士会常議員会議長。
<役所関係の仕事>
東京地方裁判所調停委員。司法委員。東京都下水道局委員。平成12~16年国家公安委員会専門委員。

 

 
この逮捕された若林先生は7月に新宿厚生年金会館跡地を舞台に同じような詐欺を働こうとしたようだが未遂に終わった。
弁護士が出てくる前に怪しいと感じた業界最大手の会社は騙されなかった。