弁護士の懲戒処分を公開しています
「日弁連広報誌・自由と正義」2014年8月号に掲載された弁護士の懲戒処分の要旨・仙台弁護士会・小野寺康男弁護士の懲戒処分の要旨
成年後見人になった弁護士の不祥事です。
依頼者の金銭管理の横領等の不祥事が相次ぎ日弁連は依頼者の預り金などは弁護士の口座とは別に専用の口座を開設するよう指導していたところ指示に従わない弁護士がいたということです。
懲 戒 処 分 の 公 告
仙台弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 懲戒を受けた弁護士
氏 名 小野寺康男
登録番号 19969
事務所 宮城県気仙沼市神山5
小野寺康男法律事務所
2 処分の内容 業務停止3月
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は2009年1月30日にAの成年後見人に選任され成年後見人名義の預金口座を開設したが同年7月16日Aに支払われる高度障害保険金2億5987万4940円を上記預金口座ではなく被懲戒者名義の預り金口座に振り込ませ、2012年12月まで家庭裁判所に報告しなかった。
(2)被懲戒者は2009年11月18日から2010年12月16日までの間、9回にわたり上記保険金から合計4633万3312円を支出したにもかかわらず2012年12月まで家庭裁判所に報告しなかった。
(3)被懲戒者はAがマンションを所有していることを認識しながら家庭裁判所に報告せず2010年3月18日にAの債務の代物弁済として上記マンションの共有持分2分の1をBに譲渡したことを2012年12月まで家庭裁判所に報告しなかった。
(4)被懲戒者の上記各行為は弁護士職務基本規定第5条、第6条及び第38条に違反し弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
被懲戒者が私的に流用した金員はない一方、上記預り金口座において管理し家庭裁判所に報告しなかった金額が入金及び出金とともに多額であること、出入金回数が複数回に及び期間も長期にわたること等を考慮し業務停止3月を選択する。
4 処分の効力を生じた年月日 2014年5月26日 2014年8月1日 日本弁護士連合会