弁護士の懲戒処分を公開しています
日弁連広報誌自由と正義≫2017年12月号に掲載された弁護士懲戒処分の公告・沖縄弁護士会 照屋俊幸弁護士の懲戒処分の要旨
【処分の理由】
法律事務所の事務職員への長時間残業労働と嫌がらせ行為
仕事中は関西弁使用禁止?! 
弁護士の経営する法律事務所で労基法違反等が弁護士の懲戒処分になるのかいう議論があります。懲戒を出された弁護士は弁護士の業務ではないと弁明します。別件で同じように法律事務所においての嫌がらせ等の懲戒が申立てされ、綱紀審査会で「審査相当」となっています。裁決書において、法律事務所における不当労働行為やパワハラ行為は懲戒処分になると判断されています。
懲 戒 処 分 の 公 告
沖縄弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下の通り通知を受けたので懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 処分を受けた弁護士
氏名     照屋 俊幸 登録番号 23166  
事務所    沖縄県那覇市松尾1
       弁護士法人テルト法律事務所                  
2 処分の内容  戒 告      
被懲戒者は、労働基準法第36条所定の協定の締結及び労働基準監督署への届出の手続を行うことなく、その雇用する事務職員等に法定労働時間を超えて残業させていたのみならず、事務職員の懲戒請求者A及び勤務弁護士のB弁護士については、相当長時間に及ぶ残業が長時間にわたり継続していたことを把握し、または容易に把握することが可能であったにもかかわらず、これらの者の健康に配慮した措置を十分に取らなかった。
また、被懲戒者は2012年3月頃、雇用する事務職員のうち正職員の残業が長時間に及んだとしても残業手当は定額打ち切りとする違法な残業手当制度を設けて、少なくとも2013年3月まで定額超過分の残業代を支払わなかった。
さらに被懲戒者は事務職員の懲戒請求者Cが退職することになっていた同年7月31日までの約1か月の間に、会話言語としていわゆる関西弁を用いる懲戒請求者Cに対して関西弁の使用を禁止したり、懲戒処分等を複数回行うなど、使用者としての優越的地位を利用した従業員に対する嫌がらせ行為を執拗に行った。被懲戒者の上記の行為は弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分の効力を生じた年月日 2017年8月23日 2017年12月1日   日本弁護士連合会