成年後見人の横領、選任した国への賠償請求を退ける。
朝日 1月19日
成年後見人の元弁護士に約9千万円を横領されたのは、後見人を選任した東京家裁の監督が不適切だったのが原因だとして、都内の女性2人(うち1人は死亡)が国に計約7300万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が17日、東京高裁であった。杉原則彦裁判長は、「家裁の対応が不適切とは言えない」として請求を棄却した一審・東京地裁判決を支持し、2人の控訴を棄却した。
 この裁判は当初、国と元弁護士が提訴されたが、元弁護士の審理は分離され、すでに請求通りの支払いを命じる地裁判決が確定している。
 判決によると、2人の成年後見人で元弁護士の渡部直樹受刑者(50)=業務上横領罪で実刑確定=は2011~14年、管理していた2人の銀行口座から預貯金を引き出すなどして、計約9千万円を横領。原告側は、親族が解任を申し立てたのに、家裁の対応は不適切だったと主張していた。杉原裁判長は「親族からの解任申し立ては横領を理由にしていなかった」と指摘した。
引用朝日
 

 

弁護士自治を考える会
後見人が必要な人が家裁から選任された、後見人弁護士が横領しても裁判所には責任はないという判決。後見人候補者のリストを出した弁護士会も、賠償責任は無いという。横領弁護士は当然使い込んだ金などとっくになく、被害者は泣き寝入りするしかありません。どこにも言うていくとこがありません。そんな弁護士に当たったあなたの運が悪いとあきらめてくださいという血も涙もない判決です。弁護士会が推薦する時のチェックもなく、会費滞納や苦情が多い弁護士借金漬けの弁護士であろうと申し込みがあれば順番に登録してきました。
弁護士会は後見人の仕事をくれといいますが、後見人が使い込んだ場合は、使い込んだ弁護士に言えという態度。それでは、あまりにも横着だと世間の批判と他の士業との問題解決に差がつくので、日弁連が思いついたのが、お見舞金制度
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日弁連は当時者ではありませんが、お気の毒なのでお見舞金をお出ししますという制度。
苦情があればどんどん懲戒出してくださいとテレビで言ったのが元日弁連会長の宇都宮弁護士。苦情は出してくださいと言ったが処分するとは言っておりません。お見舞い金制度も多くの弁護士が反対をしています。なぜ泥棒弁護士のために我々の会費を使うんだという声もあります。
日弁連が簡単にお見舞金を出すとは到底思えません。
日弁連の繰越金は100億円近いと言われてます。(調査中)
会員のための日弁連ですから会員以外の依頼人には使う気などありませんでしょう。
日弁連、不祥事問題の対応
弁済金ではなくあくまでも見舞金です。
ほんとうは払わなくてもいいのですが、気の毒ですから払ってあげます。欲しかったら申請しなさい。という制度。

それさえも反対意見があります。おれの会費を使うな!という弁護士。

年間予算1億円 1弁護士2000万円 1被害者500万円
成年後見人制度で司法書士が着服をしたら500万円の弁済が既に決まっています。
日弁連総会資料

【依頼者見舞金制度】の概要

制度の目的】
・市民の信頼を維持し、弁護士制度の健全な発展に寄与することを目的
・弁護士の横領により損害を被った依頼者の申請に基づき『見舞金』を支給
・被害者(依頼者又は準依頼者)は法的な請求権は生じない。
【支給の要件】
・対象被害者・自然人
・対象行為・弁護士又は弁護士法人の業務に伴う預かり金の横領
【支給の手続】
・対象被害者は弁護士会を通じて、日弁連に申請
・日弁連の調査委員会は被害の発生と損害額を調査し会長に報告
・会長は調査委員会の報告を受け諸般の事情を考慮して支給の有
 無と金額を決定
・対象被害者となり得る支給の未申請者は支給申請期間中に申請
「支給額」
・対象被害者1名当たり支給額上限額は500万円(会長が裁量により)上限までの範囲で具体的支給額を決定
加害弁護士1名当たりの支給上限額は2000万円(対象被害者が多数で支給総合計額が上限額を超えた場合、会長が裁量により各
対象被害者への支給額を決定
「財源」
・一般会費を財源とする(一般会費の金額は現状維持)
年間の見舞金支給総額の上限は1億円を超えない額を目安とし、毎年度、理事会で決める
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この弁護士は懲戒処分もなく登録を抹消されました。
成年後見で1億円着服、弁護士に懲役6年 東京地裁

 

2016/10/7 日経
引用http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG07H3K_X01C16A0CC0000/

 成年後見人として管理していた女性3人の口座から計約1億円を着服したとして業務上横領罪に問われた元弁護士、渡部直樹被告(49)の判決公判が7日、東京地裁であった。稗田雅洋裁判官は懲役6年(求刑懲役7年)を言い渡した。 稗田裁判官は判決理由で「常習的かつ大胆な犯行で被害額が極めて多額。被後見人らを裏切り、成年後見制度に対する信頼も揺るがしかねない」と指摘した。 判決によると、渡部被告は2011年6月~15年6月、成年後見人として財産を管理していた女性3人の口座から183回にわたって預貯金を引き出すなどし、計約1億1200万円を着服した。 弁護側は「事件当時はうつ病で心神耗弱状態だった」として刑を軽くするよう求めたが、判決は退けた。