弁護士の懲戒処分を公開しています。
日弁連広報誌「自由と正義」2018年11月号に掲載された弁護士懲戒処分の公告第二東京弁護士会・野村修也弁護士の懲戒処分の要旨
普段見られないような二弁の力の入れよう、弁護士としてあり得ない・・・とすごいことを書いていますが、その割には業務停止1月です。
報道がありました。
大阪市が平成24年に全職員を対象に実施した組合活動に関するアンケートに、憲法が保障する団結権やプライバシー権を侵害する質問項目が含まれていたとして、第二東京弁護士会は17日、当時の市特別顧問で、アンケートを実施した第三者調査チームの責任者だった中央大法科大学院教授、野村修也弁護士(56)を業務停止1月の懲戒処分とした。
アンケートは24年2月、橋下徹市長(当時)の指示で、約3万人を対象に記名式で実施。調査方法を問題視する声が上がり、未開封のまま廃棄処分とされた。
同会は、22の質問項目のうち「特定の政治家を応援する活動に参加したことがあるか」「自分の納めた組合費がどのように使われているか知っているか」などの5項目が、職員の団結権やプライバシー権などを侵害すると認定。また、「このアンケートは任意の調査ではありません」などと回答を強制したともとれる記載があったことなどから、責任者だった野村氏について「弁護士の品位を失うべき非行」に当たると判断した。
同会によると、野村氏は「当時、職員の不祥事が多発していたこともあって、調査は有益かつ必要なものだった」と話しているという。
引用 産経
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180717-00000554-san-soci
第二東京弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 処分を受けた弁護士
氏 名 野 村 修 也
登録番号 31239
事務所 東京都千代田区丸の内2-
森・濱田松本法律事務所
2 処分の内容 業 務 停 止 1 月
3 処分の理由
被懲戒者は、2012年1月12日、A市の市長Bから特別顧問の委嘱を受け、A市役所における違法行為等の実態調査、解明のために組織されたA市の職員以外の愛三者からなる調査チームの代表に就任していたところ、上記チームの責任者として組合活動への参加の有無、組合費がどのように使われているか知っているか等について憲法に違反する内容の質問事項を含むアンケートを作成し、上記アンケートの質問事項について真実を正確に回答することを求め、正確な回答がなされない場合には懲戒処分の対象となり得る旨及びA市職員が自らの違法行為について真実を報告した場合には懲戒処分の内容が軽減される旨の市長メッセージを含む市長Bの職務命令を発令させ、上記職務命令を鑑に付して、A市と共同して上記アンケートを実施した。
被懲戒者の上記行為は、憲法が保障する基本的人権を侵害するものであると同時に、弁護士法第1条に掲げる弁護士の使命にもとる行為であって、同法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分が効力を生じた日 2018年7月17日 2018年11月1日 日本弁護士連合会