東京弁護士会の会員で業務停止以上の処分があった時に会報に処分内容が公表されます。2021年1月号は4人の弁護士の処分公表がありました。日弁連広報誌「自由と正義」の懲戒処分の公告(処分理由)は普段は処分日から4か月後に掲載になりますが、新型コロナウイルス感染のため日弁連業務が遅れていますので、自由と正義への掲載は未定です。(2021年7月頃の予定)ネット版のリブラには処分公表は掲載されません。
東弁会報リブラhttps://www.toben.or.jp/message/libra/
2020.11.13
東京弁護士会は13日、後見人として預かっていた財産計約4380万円を横領したとして、斎藤正和弁護士(69)を業務停止1年5カ月の懲戒処分にした。 東京弁護士会によると、平成20年3月、依頼者と財産管理や任意後見の契約を結び、約1億4100万円を預かった。月額10万5千円の報酬で財産の管理状況を3カ月ごとに報告する約束だったが、義務を果たさなかったとしている。
同年10月~24年6月に計52回、10万~1千万円を横領し、事務所の経費などに充てた。30年2月に依頼者から懲戒請求があり弁護士会が調査。斎藤弁護士は発覚後に自身が所有する不動産を売却し、一括返済したという。引用産経 https://www.sankei.com/affairs/news/201113/afr2011130015-n1.html
本会は下記会員に対して弁護士法第57条に定める懲戒処分をしたので、お知らせします。
記
被懲戒者 齋藤正和(登録番号18393)
登録上の事務所 東京都千代田区一番町6-1 ロイアル一番町A-801
齋藤正和法律事務所
懲戒の種類 業務停止1年5月
効力の生じた日 2020年 11月13日
懲戒理由の要旨
被懲戒者は、懲戒請求者との間で2008年3月26日、財産管理契約及び任意後見契約を締結した、懲戒請求者が財産管理契約に基づき被懲戒者に預託した金員は1億4109万円余りであり、また被懲戒者は月額10万5000円の報酬を受ける対価として財産管理状況を3カ月毎に報告する義務等を負担した。しかるに、被懲戒者は2008年10月24日600万円を横領したのを手始めとして合計52回に上る横領行為を繰り返し、その横領金総額は4380万2520円に上った、しかも被懲戒者は預金に関し財産管理状況の報告義務を負っていたのにもかかわらず、これを一切履践せず上記横領行為を組織的に継続したものである。弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
2020年11月13日 東京弁護士会会長 冨田 秀実