弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2021年3月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・福井弁護士会・藤井健夫弁護士の懲戒処分の要旨

処分理由・相続事件で裁判所に虚偽の主張、申請を行った、

2020年突然福井弁護士会所属の弁護士5名に懲戒処分が下りました。過去10件しか処分を出さなかったのが年に5件も出したのですから驚きです。民事裁判の相続事件、離婚事件はなんでもありという弁護士もいます。懲戒請求者は相手方となっていますが、相手方代理人弁護士が懲戒申立に協力したのではないかと推測します。

懲 戒 処 分 の 公 告

 福井弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

          記

1 処分を受けた弁護士氏名 藤井健夫

登録番号 16471

事務所 福井市順化1-24-32

藤井法律事務所 

2 懲戒の種別  戒告  

3 処分の理由の要旨

被懲戒者は、2018年6月6日にAの代理人として懲戒請求者らを被告として提起した遺留分減殺請求訴訟において、これに先立って被懲戒者がAの代理人として申し立てた懲戒請求者に対する遺留分減殺請求調停の申立日が遺留分減殺請求権の消滅時効が完成する同年3月12日の経過より前であったか否かが争点とされていたところ、真実は同年2月2日に懲戒請求者を除いた2名のみを相手方として遺留分減殺請求調停を申立て、同年3月14日以後に懲戒請求者を調停の相手方に追加した調停申立書を裁判所に提出したにもかかわらず、訴状及び準備書面に申立日は同年2月2日であったとか、同年2月2日の直後に裁判所に口頭申告したと記載する等、弁護士自らが裁判所に対して行った行為の時期内容が争点となっている中で、自らの行為につき真実でないことを知りながら殊更に虚偽の主張を繰り返した。

被懲戒者の上記行為は弁護士職務基本規程第5条に違反し、弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

4処分が効力を生じた日 2020年10月8日 2021年3月1日 日本弁護士連合会

相続事件に関する弁護士懲戒処分例(4)