弁護士懲戒処分情報 4月12 日付官報 2021年通算31件目
第一東京弁護士会 鈴木謙弁護士懲戒処分公告
弁護士法第64条第63項の規定により下記のとおり公告します。
記
1 処分をした弁護士会 第一東京弁護士会
2 処分を受けた弁護士氏名 鈴木 謙
登録番号 25405
事務所 東京都世田谷区弦巻2-18-22 パークシテイ鶴巻サウスレジデンス107
3 処分の内容 業務停止1年10月
4 処分の効力が生じた日 令和3年3月12日
令和3年3月25 日 日本弁護士連合会
当会は、本日、当会所属の弁護士に対して、同弁護士が保佐人及び成年後見人として財産を管理していた事件において、それぞれ多額の現金を横領したことを理由に、業務停止1年10月の懲戒処分を言い渡しました。同弁護士のこの様な行為は、弁護士に対する信頼を著しく損なうものであり、極めて深刻な事態であると厳粛に受け止めております。
当会は、同弁護士が横領行為を行っていたと疑われる事実を把握した後、直ちに当会綱紀委員会に対して調査を請求し、その後、同委員会及び当会の懲戒委員会における調査、議決を経た上で、今回の処分に至ったものです。
当会では、不祥事の芽を早期に摘み取るべく、以前より、市民相談窓口の充実を図るなど、不祥事の根絶に向けた努力を続けておりますが、今年度には、「所属会員及び弁護士法人の不祥事予防・不祥事対策検討プロジェクトチーム」を設置して、当会の総力を挙げて各種の不祥事の予防及び対策に取り組んでおります。特に弁護士による預り金の着服については、債務整理事件、成年後見事件及び未成年後見事件等の預り金を保管する業務を行う弁護士に対する監督を強化するために新たな施策を講じることを検討しており、今後も弁護士に対する市民の信頼確保のために全力で取り組んでいく所存です。
2021年(令和3年)3月24日
第一東京弁護士会 会長 寺前 隆
報道
発表では、鈴木弁護士は2018年7月〜19年10月、保佐人や成年後見人として管理していた2人の銀行口座から41回にわたり計4100万円を引き出し、横領したとしている。 鈴木弁護士は同会の調査に事実関係を認め、「事務所経費や生活費に充てた」と説明。被害者に全額が弁済されて示談が成立しているとして、同会は刑事告発を見送るとしている。
処分の要旨の掲載は日弁連広報誌「自由と正義」9月号まで詳細はお待ちください