弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2021年10月号に掲載された弁護士の懲戒処分(変更)の公告・第一東京弁護士会・玉里友香弁護士の懲戒処分の要旨 業務停止2月→業務停止1月
処分変更の理由・真摯に反省したから
過去に処分歴もなく一発目の処分が業務停止2月とはかなりの事をやったということです、懲戒請求者は事件関係者の弁護士。弁護士は処分を受ければ日弁連への審査請求で再審査を求めることができます。
審査請求の方法は二つ、ひとつは徹底抗戦、処分は不当であり認められない、ほとんどの弁護士がこの戦術です、
もう一つは処分は不当だと申立てますが内容は謝罪が主、そこまで反省しているならと業務停止月数が減らされることはあります、業務停止2月と1月は処分を受けた時には違いがありますが既に停止期間も過ぎていますので今さら何も得ることはありません。
処分変更になり、また「自由と正義」に変更理由が掲載されました。処分内容について非行を認めて謝罪したということであれば弁護士としていかがなものかとなりますが・・・・・日本中の弁護士がこの変更の処分要旨をみてどういう感想を持つでししょうか。
長い変更理由が書かれてありますが、大事なところは最後の数行だけです。逆に厳しいお小言をいただいた形です。これなら当初の所属弁護士会の綱紀委員会、懲戒委員会の審査で真摯に反省したという態度をみせれば戒告で済んだのかもしれません。
この処分変更が審査請求人にとって良かったのかどうか微妙ではないでしょうか?!。
当初の処分要旨
第一東京弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。
記
1 処分を受けた弁護士氏名 玉里友香 登録番号 39962
事務所 東京都中央区銀座8-14-11 ワイエヌ銀座ビル10階FLS-A レアーナ法律事務所
2 懲戒の種別 業務停止2月 (2021年8月20日 処分変更 業務停止1月)
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は、株式会社Aの代表取締役B及び取締役Cが解任され、Dが代表取締役であるとの認識の下に、A社の代理人として、その債権者に対し2014年1月29日にDが代表者である旨記載した支払猶予を求める内容の通知書を送付しておきながら同年3月5日にDから話を聞いたときにはDら新経営陣の都合からB及びCが取締役に留任しておりDが代表取締役を辞任したと主張することにしたことを認識しながら、特に事実関係を問いただすことも異を唱えることもせず、同月7日、B及びCに対して、A社の代表取締役又は取締役としの職務一切を放棄しているなどとする上記通知書と矛盾する内容の各通知書を送付し、またA社の債権者に対し、同年4月3日、A社に対する債権の支払に関して代表取締役であるBの代理人に対して問い合せをするように依頼する旨の通知書を送付した。
(2)被懲戒者はEを原告、株式会社Fらを被告とする建物明渡請求訴訟事件の訴訟上の和解が成立した後、2015年10月15日頃、上記和解内容に不満があるとするF社から上記和解の無効等の相談を受け受任したが、F社の代理人として上記和解の無効を主張する請求異議の訴えにおいて提出した同年12月18日付え訴状訂正申立書に相応の根拠がないにもかかわらず、上記和解成立当時Eの代理人であった懲戒請求者G弁g氏とF社の代理人であったH弁護士が『内通しており、馴れ合い的な関係にあった』などと記載し、懲戒請求者G弁護士の名誉を一著しく棄損した。
(3)被懲戒者は2016年2月5日、上記(2)の事件に係る建物に関する賃料減額等について正当な理由がないにもかかわらず、Eの代理人である懲戒請求者G弁護士の承諾を得ないでE及びEの関係者らと面談し直接交渉を行った。
(4)被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規程第31条に違反し、上記(2)の行為は同規程第6条及び第70条に、上記(3)の行為は同規程第52条に違反しいずれも弁護士法法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4処分が効力を生じた日 2020年3月26日 2020年11月1日 日本弁護士連合会