弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2006年6月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・広島弁護士会・中村行雄弁護士の懲戒処分の要旨

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処分理由・容疑者と接見中に不適切な行為

2006年当時の自由と正義の処分要旨は現在と掲載方法が異なっています。

 

公 告 2006年6月号

 広島弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

          記

1 処分を受けた弁護士氏名 中村行雄 

登録番号 23341

事務所 広島県呉市西中央3-8-22 ラインズマンション201

 中村行雄法律事務所 

2 懲戒の種別 戒告

3 処分の理由の要旨  

被懲戒者は2004年5月、刑事訴訟法第39条第1項に定める「弁護人になろうとする者」として接見禁止決定がなされている勾留中の懲戒請求者に3回接見を行った、

当該接見のうち第1回接見及び第2回接見は、弁護人選任権以外の者からの依頼を受けてなされたものであり、被懲戒者は懲戒請求者に対して、被疑事実につき事情を聞くことも、懲戒請求者の弁護人選任意思を確認することもなかった。これらの接見は弁護人選任権者以外の暴力団の手紙を懲戒請求者に見せることを目的としてなされたおのである。

第3回接見は、被懲戒者が受任するか否か明らかでないので懲戒請求者が何度も督促した結果であり、その際被懲戒者は懲戒請求者に受任意思のないことを伝えた。

以上のとおり、被懲戒者に受任の存在を認定するのは困難であり、第1回接見及び第2回接見は「弁護人になろうとする者」の接見行為とは認められない。

被懲戒者の上記行為は、刑事訴訟法第39条第1項の趣旨を潜脱するものであり、弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

4処分が効力を生じた日 2006年3月11日 2006年6月1日 日本弁護士連合会