弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2023年3月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・第一東京弁護士会・村崎修弁護士の懲戒処分の要旨

日弁連広報誌「自由と正義」は毎月発行です。特集の読み物も充実しています。

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処分理由・守秘義務違反

報道では路上の件を問題視していますが、処分理由の(2)(3)(4)も併せての処分です。自由法曹団東京支部99年入団

過去処分なしで1回目の処分が業務停止でした。

報道がありました

弁護士 業務停止1か月=東京 2022年11月5日 読売新聞
 正当な理由がないのに職務上知り得た秘密を漏らしたなどとして、第一東京弁護士会は4日、同会所属の村崎修弁護士(70)を同日付で業務停止1か月の懲戒処分にしたと発表した。 
同会によると、村崎弁護士は、覚醒剤取締法違反事件で起訴され、その後保釈された男性の弁護を担当。2018年2月、男性が都内にある村崎弁護士の事務所前の路上で警察官から職務質問を受けた際、通行人に聞かれる可能性があったのに、男性が事件の公判中で打ち合わせのために事務所に来たと警察官に告げた。このほか、男性から預かった携帯電話を同意なく男性の知人に渡すなどした。

 村崎弁護士は取材に「警察官に理由を伝えたのは、男性を早く職務質問から解放するためで、不当な処分だ」などと主張している。11月5日 読売新聞都内版

懲 戒 処 分 の 公 告

第一東京弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

          記

1 処分を受けた弁護士氏名 村崎 修 

登録番号 18567

事務所 東京都豊島区巣鴨1-18-11 第一扇屋ビル5階

村崎法律事務所 

2 懲戒の種別 業務停止1月 

3 処分の理由の要旨 

(1)被懲戒者は、2017年12月、懲戒請求者から委任を受けて刑事事件の弁護人に就任していたところ、2018年2月6日、懲戒請求者が被懲戒者の事務所前の路上において職務質問を受けた際に、第三者が周囲にいる状態で、警察官に対し懲戒請求者が刑事事件の公判中である旨を伝えた。

(2)被懲戒者は第三者であるAに対し懲戒請求者と上記(1)の事件の打ち合わせを行うことを及びその日を告げた。

(3)被懲戒者は2018年5月、違法な職務質問に関する動画を取り出し証拠として提出する範囲で使用するため勾留されていた懲戒請求者が保有する携帯電話2台の宅下げを受けた後、これを預かったBに対し、上記携帯電話の中にBらの画像があることを伝えた。(4)被懲戒者は2021年5月14日、懲戒請求者の弁護人を辞任したが、上記(3)の携帯電話を懲戒請求者に返還しなかった。

(5)被懲戒者の上記(1)、(2)及び(3)の行為はに弁護士法23条及び弁護士職務基本規程第23条及び弁護士職務基本規程第45条に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

4処分が効力を生じた日 2022年11月4日 2023年3月1日 日本弁護士連合会