弁護士自治を考える会

当会への相談で「養育費を払わないのなら刑事告訴する」という相手弁護士からの通知文をもらったがどう対処すればいいか?

借家の補修でお前が払わないのなら息子も刑事告訴し息子に請求するというのもありました。

刑事告訴をちらつかせて金員などを要求するのは事件処理は禁止されています。

最近目につくのは「x」旧Twitterで弁護士からDMが来て、投稿を削除しないと刑事告訴するというのもあります。

弁護士から刑事告訴を匂わす通知がきたら、黙って従う人、泣き寝入りする人が多いのが実態かもしれません。

弁護士職務基本規定(依頼者の意思の尊重)

第二十二条 弁護士は、委任の趣旨に関する依頼者の意思を尊重して職務を行うものとする。

第三十七条 弁護士は、事件の処理に当たり、必要な法令の調査を怠ってはならない。

2 弁護士は事件の処理に当たり必要かつ可能な事実関係の調査を行うように努める

 

懲 戒 処 分 の 公 告 2013年10月号

懲戒を受けた弁護士氏名  川原俊明 16156 大阪 戒告

処分の理由の要旨 被懲戒者は、弁護士A(渡邉計之弁)とともに確たる根拠がないのにもかかわらず、懲戒請求者の反論を十分に検討しないまま懲戒請求者が詐欺行為を行ったものと決めつけ2011年9月13日懲戒請求者に対し判決で認容された債務不履行に基づく損害賠償債務を書面到達後1週間以内に支払わない場合、懲戒請求者を詐欺罪で刑事告訴する旨を記載した書面を送付し、懲戒請求者を不当に威圧した。また被懲戒者らは上記書面に連絡が無い場合には懲戒請求者の長男に対し代位弁済をお願いする旨を記載した2013年6月26日

渡邉計之弁護士の懲戒処分の要旨 (同文)

https://jlfmt.com/2013/10/21/29505/

懲 戒 処 分 の 公 告 2009年3月号
処分を受けた弁護士 加藤豊三 12695 戒告 第一東京
処分の理由の要旨
被懲戒者は2005年7月頃、自己が当事者である私的紛争について懲戒請求者らに対し法律的知識の乏しい相手方を屈服させるためのおどしの手段あるいは誹謗中傷のための手段等として、後に検察官によって嫌疑不十分と判断されるような罪名罰条を挙げて刑事告訴を予告して断罪するなどした抗議書及び告訴状の写し等合計5通の書面を送付した 2008年10月27日   
懲 戒 処 分 の 公 告 2013年10月号

処分を受けた弁護士氏名 古海健一 50134 戒告  千葉

処分の理由の要旨 (1)被懲戒者は、2016年9月20日、介護施設を運営する株式会社Aの代理人として、施設の元入居者である懲戒請求者へA社が返還する入居一時金の金額につき交渉した際、懲戒請求者の家族に対し「全額請求すると刑事告訴も辞さない」、「犯罪行為なんですよね」等と述べてA社の債務を軽減させる目的で被懲戒者の要求する懲戒請求者への返還金額の減額について懲戒請求者が応じない場合は刑事責任を追及される旨申し向けた。 2020年9月30日 

懲 戒 処 分 の 公 告 2021年6月号

処分を受けた弁護士氏名 山下忠雄 26870 戒告 大阪

処分の理由の要旨  被懲戒者は、Aと懲戒請求者Bの間の婚姻費用分担請求事件につきAの代理人であったが、2015年12月24日に上記事件の審判が確定し、Aが懲戒請求者Bに対して婚姻費用支払義務を負っていたにもかかわらず、2016年4月4日に懲戒請求者Bの代理人に対して審判に沿った支払をする旨連絡したものの、それ以上の具体的な支払方法を示さなかったため、懲戒請求者Bの代理人が被懲戒者に対して同年5月13日までに婚姻費用の支払がない場合は法的手段をとる旨通知したところ、その前日である同月12日、懲戒請求者Bの代理人に対し、婚姻費用の支払とは全く関係のない詐欺罪での告発を持ち出し、強制執行をするのであれば刑事告発をすると書面に記載して送付した。 2021年2月9日 

懲 戒 処 分 の 公 告 2014年5月1日

懲戒を受けた弁護士氏名  佐藤敦史 10366 戒告

処分の理由の要旨  被懲戒者は2010年10月29日頃、Aの財産管理を行っていたAの親族である懲戒請求者に対し、Aの代理人として懲戒請求者がAの現金及び預金を勝手に自己のために費消していると断定的に記載し、業務上横領罪又は背任罪で刑事告訴することを予告する内容の通知書を送付した。被懲戒者は上記通知書の作成にあたりAと旧知のBからの伝聞のみに基づいて上記通知内容を記載し裏付けとなる事実関係の調査を行わなかった。被懲戒者はAが認知症により近々成年後見制度を利用する予定であることを認識していたにもかかわらずAに面談して直接事情を聴取するなどAの意思確認のための適切な方法を講じなかった。2014年2月5日

懲 戒 処 分 の 公 告 2020年7月

処分を受けた弁護士氏名 井垣弘 登録番号 24608 井垣法律特許事務所  懲戒の種別 戒告  

処分の理由の要旨  被懲戒者は、元従業員らから懲戒請求者を相手方とする労働紛争事件を受任し2016年9月8日付け通知書を懲戒請求者に送付したところ、元従業員らの権利主張との関連性がなく、また必ずしも確実な裏付け証拠があるとまでいえないにもかかわらず、懲戒請求者が犯罪を犯している旨を断定的に記載し、さらに元従業員らの請求内容を懲戒請求者に受け入れさせる目的で、元従業員らの権利主張と関連性のない、懲戒請求者の第三者に対する詐欺行為の有無及び脱税の疑いについて言及した上で、警察署及び税務署への通告をも引き合いに出した。 2020年1月23日 

 

新しく処分が出ましたら追加いたします