証拠隠滅容疑 元弁護士不起訴
容疑で警視庁に書類送検された加島康介・元弁護士(49)について、東京地検は3月28日付での理由を明らかにしていない。

 加島元弁護士は新型で実刑判決を受けた。所属していた広島弁護士会は3月28日付で「除名」の懲戒処分とした。 指示役「ルフィ」らによる強盗事件を巡り、昨年2月にフィリピンから強制送還された男(強盗致死罪などで起訴)と接見した際、男と同国内の人物の電話をつなぎ、通話相手に別事件への関与を口止めさせたとして、証拠隠滅容疑で警視庁に書類送検された加島康介・元弁護士(49)について、東京地検は3月28日付で不起訴とした。地検は不起訴の理由を明らかにしていない。

 加島元弁護士は新型コロナウイルス対策の持続化給付金などをだまし取った詐欺罪で実刑判決を受けた。所属していた広島弁護士会は3月28日付で「除名」の懲戒処分とした。

讀賣4月6日

弁護士自治を考える会

 除名処分にもなり他の裁判で実刑になっていますから、ここは不起訴でということでしょうか?誰に頼まれたかなど調べれば詐欺団のボスが分かるのではないかと思いますが、既に調べがついてるから不起訴かな?

当会会員に対し除名の懲戒処分を行ったことについての会長談話

2024年(令和6年)3月29日

広島弁護士会  会長 坂下 宗生

 当会は、加島康介会員に対し、広島弁護士会懲戒委員会の議決に基づき、令和6年3月28日、除名の懲戒処分を行い、本日、効力を生じました。

事案の理由の要旨は、別紙のとおりです。

本件の対象となった行為の第一は、当該会員が、新型コロナウイルスの感染拡大によって多大な影響を受けている事業者の事業の継続を図るため、あえて国が簡易・迅速な給付を行っていた持続化給付金及び家賃支援給付金の支給制度の仕組みを利用して、令和2年10月から同年12月にかけて、2回にわたり、いずれも首謀者として、虚偽の内容に基づく申請を行い、合計約592万円を詐取したものです。

本件の対象となった行為の第二は、当該会員が、令和5年2月下旬、警視庁原宿警察署に窃盗の被疑事実で勾留され、同勾留につき接見等禁止決定のあった被疑者に対し、弁護人となろうとする者として接見した際、携帯電話機をビデオ通話機能で通話状態にし、これを被疑者に示して、罪証隠滅行為等を行うおそれがある者らとビデオ通話で直接通話させたことです。

これらの行為は、誠実かつ公正な職務執行を職責とする弁護士として考えられない行為であり、明らかに弁護士としての品位を失うべきものであることから、処分を下したものです。

市民に信頼されるべく、弁護士や弁護士会が活動している状況において、このような事態が生じたことは、大変遺憾です。今回のことを契機として、当会は、今一度、会員の綱紀について、これまで以上に注意を促す所存です。

以上会長談話別紙

 「ルフィ」などと名乗り強盗事件を指示したとされる被告に留置施設で接見した際、フィリピン国内の人物と電話をつなぎ、別事件への関与を口止めさせたとして、警視庁は19日、弁護士の加島康介被告(49)(詐欺罪で起訴)を証拠隠滅容疑で東京地検に書類送検した。

 捜査関係者によると、加島被告は昨年2月下旬、フィリピンに拠点を置いた特殊詐欺グループ幹部で、窃盗容疑で逮捕された今村磨人被告(39)(強盗致死罪などで起訴)と複数回、警視庁原宿署で接見。この際、スマートフォンを使って同国にいる人物とビデオ通話をつなぎ、事件について供述しないよう今村被告に口止めさせた疑いが持たれている。

 幹部のうち1人は、警視庁が特殊詐欺事件に絡む窃盗容疑で逮捕状を取っている小山智広容疑者(49)で、今年1月にフィリピン当局に拘束された。警視庁は、小山容疑者と今村被告が現地で同じ特殊詐欺グループに所属していたとみている。

 加島被告は2022年6月、新型コロナ対策の持続化給付金などをだまし取った詐欺容疑で逮捕され、その後起訴された。今村被告と接見した際は保釈中だった。

讀賣 https://www.yomiuri.co.jp/national/20240319-OYT1T50097/

詐欺弁護士、二審も実刑 給付金不正受給の控訴棄却
 国の新型コロナウイルス対策の持続化給付金などを不正に受給したとして、詐欺罪に問われた広島県東広島市の弁護士加島康介被告(48)の控訴審判決で、広島高裁(森浩史裁判長)は30日、懲役3年6月の実刑とした一審広島地裁判決を支持し、控訴を棄却した。  加島被告は、警視庁原宿署の接見室に持ち込んだスマートフォンで「ルフィ」と名乗り広域強盗事件を指示したとされる今村磨人容疑者(39)に外部の人物と通話させた疑いも持たれている。  森裁判長は判決理由で、被告は自ら虚偽の契約書を準備するなどしたとして、共謀した男=詐欺罪で有罪確定=と比べても「犯行を立案した首謀者で、中心的な立場にあった」と指摘。量刑不当を訴え、執行猶予付き判決を求めた弁護側の主張を退けた。  判決などによると2020~21年、共謀して持続化給付金と家賃支援給付金の計約1990万円を詐取した。
接見中、「ルフィ」に証拠隠滅させた疑い 弁護士事務所を家宅捜索 11月28日
 全国で相次いだ強盗事件で、「ルフィ」を名乗りフィリピンから指示したとして起訴された男に接見した弁護士が、男らが別の事件に関わったことをを隠させたとして、警視庁は28日、この弁護士の広島県東広島市内にある事務所などに証拠隠滅容疑で家宅捜索に入った。2月に男と警察署で接見した際、携帯電話で何者かと通話させ、口裏合わせをさせたという。
 捜査関係者への取材でわかった。弁護士は広島弁護士会に所属する加島康介被告(48)=詐欺罪で有罪判決を受け控訴中=、男は特殊詐欺グループ幹部の今村磨人(きよと)被告(39)=強盗致死罪などで起訴。  
今村被告は特殊詐欺事件を指示したとして2月7日、フィリピンから移送され、窃盗容疑で警視庁に逮捕された。加島弁護士は2月下旬ごろ、今村被告が勾留されていた警視庁原宿警察署を訪れ、署内で接見。自身の携帯電話を使い、透明な仕切り越しに何者かと通話させた。何者かは今村被告に、特殊詐欺事件の一部への関与について供述しないよう口止めしたという。  通話先は特殊詐欺グループの関係者とみられ、今村被告が関与した特殊詐欺事件に関わった疑いがあるという。接見の際は今村被告と加島弁護士だけで、署員らは立ち会っていなかった。  28日の家宅捜索には警視庁や広島、山口両県警の捜査員が参加し、東広島市にある加島弁護士の事務所や自宅に入った。  加島弁護士は2007年から広島弁護士会に所属。法テラスの法律相談料を不正請求したとして22年5月、業務停止1カ月の懲戒処分を受けた。  
加島弁護士は22年6月、新型コロナ対策の給付金を国からだまし取ったとして、広島県警に詐欺容疑で逮捕された。23年6月、約2千万円の給付金をだまし取ったとする詐欺罪で懲役3年6カ月の実刑判決を受け、控訴している。  今村被告は、特殊詐欺事件や各地で起きた強盗事件に関与したとして窃盗罪や強盗致死罪などで起訴されている。
引用 朝日https://www.asahi.com/articles/ASRCX36L3RCSUTIL02G.html