弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2024年4月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・第一東京弁護士会・加藤木正紀弁護士の懲戒処分の要旨

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処分理由・無権代理人による訴訟行為

(依頼者の意思の尊重)第二十二条 弁護士は、委任の趣旨に関する依頼者の意思を尊重して職務を行うものとする。2 弁護士は、依頼者が疾病その他の事情のためその意思を十分に表明できないときは、適切な方法を講じて依頼者の意思の確認に努める。

懲 戒 処 分 の 公 告

第一東京弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

          記

1 処分を受けた弁護士氏名 加藤木正紀

登録番号 25002

事務所 東京都港区西新橋1-6-12 アイオス虎ノ門401

加藤木法律事務所 

2 懲戒の種別 戒告 

3 処分の理由の要旨

被懲戒者は、2018年7月26日、A株式会社の訴訟代理人として、A社の全株式を有する懲戒請求者株式会社Bを相手方としる支払督促の申立をし、その後、上記申立てに基づき同年8月8日に発せられた支払督促に対して懲戒請求者B社が督促異議の申立てをなし、通常訴訟に以降した後も、引き続き、A社の訴訟代理人として訴訟を追行したところ、懲戒請求者B社から、同年9月27日付け通知書により、A社と被懲戒者の間に委任契約が同社の取締役会決議及び株主総会決議を経ていないため無効であることを指摘され、遅くともこの時点では上記訴訟の代理が無権代理であることを明確に認識しながら、A社の訴訟代理人として訴訟行為を継続した。

被懲戒者の上記行為は弁護士職務基本規程第22条に違反し、弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

4処分が効力を生じた日 2023年12月4日 2024年4月1日 日本弁護士連合会