弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2026年7月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・熊本県弁護士会・ 金子愛弁護士の懲戒処分の要旨

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処分理由・預り金の処理が不適切

(注意)男性弁護士です

当会会員を懲戒の手続に付したことに関する会長談話 2024年 9月17日 熊本県弁護士会
 当会は、当会所属の金子愛会員(以下、「対象会員」といいます。)が、当会に届け出ていない複数の銀行口座を特定の依頼者又は事件に係るものではない預り金口座として使用したほか、依頼者から受任していた事件2件に関して事件の相手方から入金を受けたり依頼者から預かった金員について自己の金員と区別して預り金であることを明確にする方法で保管せず、預かり保管した目的以外に使用する目的で少なくとも676万3553円を不正出金したこと、及び、日本弁護士連合会規程及び当会会規に基づく預り金調査に応じなかったことが弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当し、懲戒の事由があると思料されることから、当会綱紀委員会に対して2度にわたり事案の調査を求めました。

 疑われる非行の内容は、弁護士としてあるまじき行為であり、極めて深刻な事態であると厳粛に受け止めております。
 当会は、対象会員について継続的に調査を継続してまいりましたが、対象会員の対応等に鑑みると、対象事案の他にも不正出金や預り金流用が存在するおそれがあると言わざるを得ず、対象会員の非行による被害の全貌を可及的速やかに把握する必要があると考え、事案を公表することといたしました。
 当会は、令和6年9月18日(水)から27日(金)まで臨時の相談窓口(電話番号:096-312-3451)を設置し(平日午前10時〜午後4時)、対象会員に事案を委任したことがある方等からの情報提供を広くお願いする次第です。
 当会は、当会会員による非行に対して毅然と対応し、引き続き市民の皆様の信頼回復のために全力で取り組んでいく所存です。

2024年(令和6年)9月17日 熊本県弁護士会  会長 河津典和

報道 弁護士が680万円不正出金か 熊本県弁護士会が臨時相談窓口を設置 2024年9月17日 毎日新聞
 熊本県弁護士会は17日、依頼者などから受け取った現金計680万円を不正に出金していた疑いがあるとして、金子愛弁護士(50)=熊本市中央区=について同会綱紀委員会に調査を求めたと発表した。懲戒処分の手続きを進めているが金子弁護士が調査に非協力的な点もあるといい、会は全容解明などを目的に臨時相談窓口を設置した。  弁護士会によると、2023年度に金子弁護士の依頼人から、「損害賠償金として受け取るはずのお金が振り込まれない」などとする相談が会にあり、調査していた。その結果、損害賠償金として訴訟費用などを含む494万円の入金を受けていたが、このうち約340万円を複数回に分けて出金していたとされる。別の依頼でも相手方への支払金などとして預かった4150万円のうち約330万円を不正に出金していたという。

聞き取りに対し、金子弁護士はその使途を明らかにしていない。  臨時電話相談窓口(096・312・3451)。18~27日の平日午前10時~午後4時に受け付ける。

毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20240917/k00/00m/040/256000c

懲 戒 処 分 の 公 告

熊本県弁護士会がなした懲戒処分につい て、 同会から以下とおり通知を受けたので、 懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条1号の規定により公告する。 

      記 

1 処分を受けた弁護士 氏名 金子 愛 登録番号 42057 

事務所 熊本県熊本市中央区京町2-2-42 2階 弁護士金子愛コンコード法律事務所 

2 処分の内容 業務停止5月 

3 処分の理由の要旨 

(1) 被懲戒者は、複数の依頼者の預り金口座 として預り表示がないA銀行の預金口座を利用していたが、 所属弁護士会に対 し、上記口座を預り金口座として届け出なかった。 

(2) 被懲戒は、交通事故に関する損害賠償事件の預り金として、2019年9月30日484 円、同年10月2に10万円がそれぞれ記(1)の口座に入金されたにもかかわらず預り金であることを明確にする方法で保管せず同年9月30日から同年10月10まで の間に16にわたり合計340万6608円を記口座から不正に出金した。 

(3)  被懲戒者は20195月21日、 懲戒請求Bと間で、同人勤務先に対する未賃金請求事件に関する委任契約を締結が、 その後、未払賃金請求権について時効の中断又は更新に必要な措置を講じることなく、上記請求権を時効により消滅さ(4)  被懲戒者は、懲戒請求者B傷病手当請求に関して 同人勤務先の代理人から、現時点では判定不可との回答を受けてたにもかかわらず、懲戒請求者Bに上記回答を報告せず同人からの問合せにも返 答しなかった。 また被懲戒者は、 傷病当金請求手続を進めるに際して、懲戒求者Bから請求書の提出方法の問合せたが返答せず、 同人の勤務先の代理人から、再三にわたり傷病手当金請求書提出について懲戒請求者Bに伝言するようにめられたにもかかわらず、 同人への連絡を怠った。

さらに、 被懲戒者は、労働災害 補償保険の不支給処分に対する不服申立てに関して、懲戒請求者Bに、労働基準監督所から支給決定が下された旨の連絡をしところ、懲戒請求者Bから、速やかに勤務先に支給決定の事実を伝えるように求めらたが、その連絡を怠った。 

(5)被懲戒者は、株式会社Cの破産手続開始 申立事件、C社の代表者である懲戒請求者 Dの破産手続開始申立事件及びC社の株式 会社Eに対する業務委託料請求控訴事件を 受任したところ、懲戒請求者Dから、 2021 年10月15日に30円、 同年12月28日70万 円、 2022年913日に200円を受領した 同月14日までに上記各事件の着手金合 計99万円の出金をし、遅くとも同日以降は 懲戒請求者Dから受領した合計300万円か 上記着手金合計99万円を控除した残金 201万については、預り金として自己の 金員区別し、預り金あること明確にする方法で保管し、その状況を記録しなければならないにもかかわらず必要措置を講じなかった。 

(6)被懲戒者は、遺産分割調停申立事件について、 Fの手続代理人なり、 2023年5月9日、Fが遺産目録記載遺産を単独取得し、 代償金をG及びHに対して支払うとの調停が成立したところ、 Fから代償金支払のために同年3月29日に4150万円預かり、同年5月19日までにGに対して2000、 日に対して18220966円を支払ったがその他37万6945を出金して、預り保管し目的以外に使用た。 

(7)懲戒者は、上記(5)のC及び懲戒請求老Dの破産手続開始申立事件が2024年5月 27日頃に終了したため、懲戒請求者Dら、預り300万円の精算及び返還求められたが、 預り金の収支について報告を行わず、委任契約に従って預り金を清算せず、遅滞なく返還しなかった。 

(8) 被懲戒者は、2021年9月28日、預り金口座としてI銀行の預金口座開設したものの、2024年7月10日まで所属弁護士会に届 け出なかっ。 

(9) 被懲戒者は所属弁護士会が、 2024年7月17日付け照会書もって上記(8)の預金口座に関する2021年7月17日から2024年7月16 日までの出入金の年月日及び金額等につき 同月24日までに書面にて回答するよう求 、 その後、回答期日を同月31日に延長し にもかかわらず、2025年1月15日まで回答しなかった。 

(10) 被懲戒者の上記(1)の行為は預り金等の取 扱いに関する規程第3条第2項及び3項並 に所属弁護士会の預り等の取扱いに関 する会規第3条第2項及び第3項に上記(2) 行為は弁護士職務基本規程第38条、預り 金等の取扱いに関する規程第2条及び所属 弁護士会の預り金等の取扱いに関する会規 第2条に、 上記(3)の行為弁護士職務基本 規程第35条及び第37条第1項に上記(4)行為は規程第35条及び第36条に上記(5) 行為は同規程第38条預り金等の取扱い に関する規程4条第1項及び所属弁護士会 の預り等の取扱いに関する会規第4条第1 項に、上記(6)の行為は弁護士職務基本規程 第38条預り金等の取扱いに関する規程第 2条及び所属弁護士会預り金等の取扱い に関する会規第2条に、上記(7)行為は弁 護士職務基本規程第45条に、上記(8)の行為 は預り金等の取扱いに関する規程第3条第3 項及び所属弁護士会の預り金等の取扱い関する会規第3条第3項に、上記(9)の行為は 預り金等の取扱いに関する規程第10条及び 所属弁護士預り金等の取扱いに関する 会規第10条に違反し、いずれも弁護士法第 56条1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。 

4 処分が効力を生じた年月日 2026年2月6日 2026年7月1日 日本弁護士連合会