弁護士の懲戒処分が甘いとか仲間うちで庇いあうというのはもう皆さん
ご存知でしょう。事件放置をしても戒告処分、高額な報酬を請求しても戒告、双方から事件を受任しても戒告、相続事件で遺言執行を死亡した人の
遺言書の希望に添わなくても戒告処分です。処分が取れるだけマシともい
えます
それでも弁護士は処分を受けるのを嫌がります。大阪弁護士会では処分を受けたら3年間大阪弁護士会からの仕事の紹介を受けられないなどのぺナルティがあります。また弁護士会会長になれないなどという上昇志向の弁護士にとって戒告でも厳しい処分と思っているのかもしれません。もちろん被害者の方がもっと辛いのですが。
さて今日は、処分までも逃れたいというジタバタした弁護士の懲戒処分例や見事逃げ切った例をご紹介しましょう
① 名前変えました型(2009年)
横浜弁護士会の若手弁護士がストレスからでしょうか電車の中で女性に対し公然わいせつをしたという事件がありました。横浜弁護士会は業務停止1月という処分を下しました。これも超甘い処分ですが
処分された弁護士は勤務していた法律事務所を辞めて別の法律事務所に移りました。しかも苗字を変えました。 弁護士ですからそこらの法律は詳しいでしょう。借金逃れで女性が離婚をして苗字を変更し本籍を変えたら
本人かどうか分らなくなるという。 この弁護士も日本で一番か二番目に多い苗字に変更しました。
しかし残念なのは弁護士の登録番号までは変わらないということです
世間は忘れているようですが私は忘れません。
② 弁護士会会長の大慌て型(2002年)
東北の弁護士会の役員がスーパーのエスカレーターで盗撮をして逮捕されるという事件がありました。東北の方は純粋なのでしょうか。所属の弁護士会会長は、これは大変なことをしてくれた退会処分もありうるという談話を出しました。弁護士が電車で痴漢をしても業務停止3月が相場ですから退会命令など出るはずがありません。しかし言ってしまったものはしょうがない。報道もされたしどうしようかと弁護士会会長。するとなんと盗撮弁護士から退会届が出された。弁護士は退会届を所属弁護士会に出し 弁護士を辞めるというのではなくさっさと仙台弁護士会に移動の届け出を出した。前の弁護士会は業務停止6月という処分を出したが盗撮弁護士はもういない。今も仙台で御活躍だ
③ えらいこと言ってしまった弁護士会会長(2010年)
福島県弁護士会所属の弁護士が所得隠しの容疑で税務署から査察が入った過払いで儲けた報酬7000万円が所得隠しだったと弁護士は新築のマンションを購入した。新聞記者から所属弁護士が所得隠しをしたと聞いた
弁護士会会長はその弁護士を特定し懲戒処分にすると記者に語った。そのまま新聞記事になった。
私はすごいことを会長が言ったものだと心配になった。過去所得隠しなどで懲戒処分はない。弁護士会は常に個人事業主の集まりであるから所得隠しがあろうと税務申告は各自で行うことであるとしか言ってこなかった。
しかし会長は記者会見で誰かを特定して懲戒処分にすると言って、所得隠しをした弁護士を特定する調査委員会を弁護士会の中で作った。当時の福島県弁護士会の弁護士の登録数は約130人ほどだ 10月から所得隠しをした弁護士を捜す特定委員会が始まった。臭い芝居が始まった。うかつに弁護士会会長が所得隠しした弁護士をさがし出して処分してやると言ったばかりにみんな知ってるんだけど、捜すフリをしなくてはいけない。しかも遅くとも年内とか言ってしまった。私は12月と1月と3月の3回に渡り福島県弁護士会に電話した。
毎回ただ今特定している最中ですという答えしか返ってこなかった。130人ほどで130日間以上かけたが結局会長任期の3月末に所得隠しをした弁護士を特定する調査委員会は誰か分らないと解散した。
最初から誰だか捜す気などなかったのだ。もしほんとうに探し出して懲戒処分を出したら全国の弁護士会から苦情がくる。うちも処分しなくてはならないじゃないかと。
そして福島の所得隠し弁護士は懲戒処分なしでまんまと逃げおおせた
④オレに任せとけ面倒みてやるボス型(2009年)
山口県の若手弁護士3万9000番代新の司法試験で合格して山口の法律事務所に勤務していた。ストレスか先輩の新試検の合格者に対するイジメが原因かさだかではないが包丁を車につんで中央道で東京方面に向かった
高速道路機動隊に職務質問を受け銃刀法所持違反容疑で逮捕された。
読売のスクープ記事だった。しばらくしてY弁護士は山口県弁護士会を自ら退会した。私はもう弁護士
を辞めて他の職業に就くのかと思って頑張れと記事を書いた。
大阪には橋の名前が着く法律事務所がたくさんある。ある橋の名前がつく法律事務所は大阪弁護士会の元副会長がボス弁だ。そこにY弁護士が現れた山口県弁護士会を退会してまだ数カ月のことである。その法律事務所にYは登録した。しかし登録番号が違う。4万代という新しい登録番号になっている。なぜだ!大阪弁護士会の弁護士登録にはYの名前はなかった。大阪弁護士会に電話して聞いてみた。大阪にYという弁護士がいるがこれ
は山口で事件を起こしたY弁護士ではないのか、登録番号が新しくなっているがこれはどういうことだ。
普通は登録換えで番号は前のままではないか、しかも弁護士登録していないではないかと大阪弁護士会に聞くと、弁護士の仕事ではなく事務員として働いているのではないかというふざけた回答が返ってきた。
弁護士はどこかの弁護士会に所属しなければ法律業務はできないのだがこの法律事務所のHPには弁護士として名前が載っている。そして昨年春には独立して自分の法律事務所を開業している。
今は堺の方にいるY弁護士の銃刀法違反容疑の懲戒処分は結局なかった。
山口を退会して大阪の実力者に面倒みてもらってそして独立した。
日弁連も大阪弁護士会も承知のことであるが誰も違法であるなどとは言わない。私は証拠を取っていつでもこの元副会長を非弁提携で懲戒処分はできるが新司法試験合格者でベテラン弁護士からイジメられたと聞いてい
るので、気の毒なので何もしないことに決めた
5000字制限になりました
⑤からは次の記事にします