弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2012年2月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・京都弁護士会・安田健介弁護士懲戒処分の要旨

処分理由・京都新聞11月22日 朝刊

依頼者、同意得ず提訴を取り下げ、京都弁護士会が処分

自動車購入代の立替金をめぐる訴訟で、依頼者の同意を得ずに提訴を取り下げたなどとして京都弁護士会は21日、安田健介弁護士(73)を業務停止2月にした。と発表した。処分は16日付、弁護士会によると立替金をめぐる訴訟で原告側代理人を務めていた2006年~2007年原告男性の同意なし男性の知人5人に対する訴えを取り下げるなどした。同会に対し「示談で解決しょうと努力したがうまくいかなかった」などと説明したという安田弁護士は21日までに京都弁護士会に退会届を出した。http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20111122ddlk26040492000c.html

懲 戒 処 分 の 公 告

 京都京弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

1 処分を受けた弁護士氏名 安田健介

登録番号 13013

事務所 宇治市伊勢田町名木

2 懲戒の種別   業務停止2月

3 処分の理由の要旨                                    

              
被懲戒者は懲戒請求者の代理人として債務者A所有名義の土地について19979月に不動産仮差押命令申立事件を申し立てた後に、本案訴訟事件について勝訴判決を得て2004年同土地について不動産競売事件を申し立てた。同競売事件は20041216日懲戒請求者が対象土地を買い受けて終了したが、当該事件において上記土地に件外建物3件が存在することが判明した。
被懲戒者は2005622日上記件外建物の所有者であるA及びB3名を被告として懲戒請求者の訴訟代理人として建物収去土地明渡請求訴訟を提起した
しかし被懲戒者は懲戒請求者に無断で200623日にB3名に対する訴えを200782日にAに対する訴えをそれぞれ取り下げた
その後、被懲戒者は懲戒請求者の訴訟代理人として20092月上記件外建物についてBを脱落させたA3名を被告とする建物収去土地明渡訴訟を再度提起し201023日に勝訴判決を受けた
被懲戒者の上記行為のうち法的紛争解決となるものでも懲戒請求者の
利益となるものでもないにもかかわらず懲戒請求者の同意なく訴えを取り下げた行為、及び再度の手田獲物収去明渡請求訴訟における被告からBを脱落させた行為は弁護士職務基本規定第36条に当初の不動産仮差押命令事件の申立てから再度の建物収去土地明渡請求訴訟の勝訴判決を受けるまでに難易度の高い事案でないにもかかわらず12年以上経過したことは同規定第35条にそれぞれ違反しいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。被懲戒者が2001年及び2006年の2度にわたり事件放置により戒告の懲戒処分を受けていることを考慮して業務停止2月を選択する
4 処分の効力を生じた年月日 2011111620122月1日   日本弁護士連合会
 
 
 
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