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弁護士自治を考える会
弁護士の懲戒処分を公開しています
20135月号 自由と正義に掲載された弁護士懲戒処分の要旨
京都弁護士会の南出喜久治弁護士の懲戒処分の要旨
懲 戒 処 分 の 公 告

 

京都弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下の通り通知を受けたので懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 懲戒を受けた弁護士
氏 名        南出喜久治
登録番号       18832
事務所       京都市中京区新町通
              
2 処分の内容   業務停止3
3 処分の理由
被懲戒者は2006320日懲戒請求者らから工場及び自宅を残すことを主たる内容とする債務整理を受託し同日着手金及び実費に充てる目的で預り金300万円を受領した。しかし被懲戒者は200779日に委任契約を解除されるまで上記依頼目的のひとつである工場を残すための弁護士業務に着手せず、また上記解除により委任契約が終了した後、預り金の清算をせず預り金及び預かり品を返還しなかった。
被懲戒者の上記行為は弁護士職務基本規定第35条に違反し弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
被懲戒者がこれまで懲戒処分を2回受けていることを考慮し業務停止3月を選択する。
4 処分の効力を生じた年月日  2012128日 20135月1日   日本弁護士連合会
 
 
弁護士の懲戒処分というのは京都の場合に限らず多くの場合、所属弁護士会にこの弁護士の行為に非行の事実があると懲戒請求を文書で申し立します。
所属弁護士会の綱紀委員会に審議が付託され審議が開始される。
 
まず、対象弁護士に懲戒が出たことの弁護士会から通知があり対象弁護士は綱紀委員会に弁明書を書く。そして後日、綱紀委員会から呼び出しがあり対象弁護士が綱紀委員から質問を受ける。同じく綱紀員会から懲戒請求者に呼び出しがあり綱紀委員から事情聴取を受ける
これを綱紀調査といいます。日弁連の弁護士懲戒請求の実務ではこの綱紀調査をするように各弁護士会に指示をしている。
対象弁護士と懲戒請求者の綱紀調査を綱紀委員会で審議し議決する。
これが懲戒請求の流れです。
ところが、今回の懲戒処分では対象弁護士である南出弁護士に呼び出しをせず非行事実の弁明や事情を聴かずに処分を下したということだ。