弁護士の懲戒処分を公開しています
「日弁連広報誌・自由と正義」2014年2月号に掲載された弁護士の懲戒処分の要旨・第二東京弁護士会・ 半田基弁護士の懲戒処分の要旨
1年に2回懲戒処分を受けることは,さほど珍しくないのですが二弁という甘い処分しか出さない弁護士会としては年2回の処分は異例のことです。
裁判の証拠を出した人が記載内容に虚偽があり取下げをしてほしいと弁護士に申し入れしたが取り合わなかった。
1回目の懲戒処分とともにご覧ください
懲 戒 処 分 の 公 告
第二東京弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 処分を受けた弁護士
氏 名 半田 基
登録番号 30404
事務所 東京都千代田区一番町
東亜総合法律事務所
2 処分の内容 戒 告
3 処分の理由
被懲戒者は懲戒請求者が全株式を保有する株式会社AがBに対して提起した出資金1000万円の返還請求訴訟についてBから訴訟代理を受任し証拠としてC作成の確認書を提出した。被懲戒者は2011年3月10日Cから上記確認書の記載内容が虚偽であり証拠として取り下げてほしい旨申し入れを受けたが直ちに撤回を行わなかった。
また被懲戒者は同年4月19日再度確認書の取り下げを依頼したCに対し出頭義務及び証言義務について虚偽の説明を行った。
(5)被懲戒者の上記の行為は弁護士職務基本規定第74条に違反し弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分の効力を生じた年月日 2013年11月25日2014年2月1日 日本弁護士連合会
懲 戒 処 分 の 公 告
(1回目)
第二東京弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 処分を受けた弁護士
氏 名 半田 基
登録番号 30404
事務所 東京都千代田区一番町
東亜総合法律事務所
2 処分の内容 戒 告
3 処分の理由
(1)被懲戒者は2011年1月26日頃、Aの紹介で懲戒請求者と面談し懲戒請求者がB及びCのクレジットカードを使用したことの損害賠償請求に対する交渉事件を受任し同年2月4日に着手金として40万円を受領した。
被懲戒者は受任に際しその交渉内容をBを事実上の経営者とする株式会社DがAを代表者とする株式会社Eに対して金銭債務を負担していることを前提とし懲戒請求者を代表者とする株式会社FがD社に代わってE社に対して当該金銭債務を弁済するものと理解していた。しかし被懲戒者は受任時に懲戒請求者に対し上記交渉内容及び懲戒請求者と実質的に弁済を受けるAとが利益相反になり得ることの十分な説明をしなかった。
(2)被懲戒者は上記受任に当たり委任契約書を作成しなかった。
(3)被懲戒者は2011年3月中旬ころから懲戒請求者に交渉状況を一切報告せず同年4月28日Bの代理人弁護士Gから損害賠償の支払いがなければ刑事告訴する等の通知を受け同年5月12日頃懲戒請求者から交渉に関する報告等を求める内相証明郵便を受領し同年8月8日懲戒請求者から報告等を求めるファクシミリを受領したが懲戒請求者への報告及び協議をしなかった。
(4)被懲戒者は懲戒請求者から上記内容証明郵便で被懲戒者がしらないまま行われたF社からE社への1000万円の2011年付け送金がクレジットカード会社に支払われたことを確認する書面の交付を求められたが、これに対し回答または協議せず懲戒請求者から懲戒請求された後も懲戒請求者に連絡又は報告せず辞任の措置を取らなかった。
(5)被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規定第29条に上記(2)の行為は同規定30条に上記(3)の行為は同規定第43条に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分の効力を生じた年月日 2013年8月8日 2013年12月1日 日本弁護士連合会