弁護士の懲戒処分を公開しています、「日弁連広報誌・自由と正義」2017年4月号に掲載された弁護士の懲戒処分の要旨・埼玉弁護士会・新井岩男弁護士の懲戒処分の要旨
 
報道がありました。 2016年11月30日
事件の共犯者隠す 弁護士を業務停止 埼玉

 埼玉弁護士会は6日、同会に所属する新井岩男弁護士を、業務停止2月の懲戒処分にしたと発表した。処分は11月25日付。
 同会によると、新井弁護士は担当した傷害致死事件で、共犯者がいることを知りながら、被告に共犯者の存在を明かすことによる利益などを説明せず、単独犯として弁護活動を行ったなどとしている。
 同会の福地輝久会長は「弁護士に対する社会の信頼を損うものとして極めて残念であり、遺憾」とコメントした。
サンケイ
新井弁護士2回目の懲戒処分になりました。
新井岩男弁護士 懲戒処分の要旨
懲 戒 処 分 の 公 告
埼玉弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 処分を受けた弁護士
氏 名          新井岩男
登録番号         19458
事務所          埼玉県川越市脇田本町14
             新井法律事務所
2 処分の内容      業務停止2月 
3 処分の理由の要旨
  被懲戒者は2014年4月9日、懲戒請求者Aの息子Bと同人の勤務先の代表者Cが犯であった傷害致死被告事件について、BとCが共犯であることを認識していながら、Cから共犯であることを秘し自己の単独犯として処理しようとするBの刑事弁護人となることを要請され、同月10日、Bと接見した後、Bの刑事弁護人を受任した。
  また被懲戒者はBが事件を起こした経緯やCがどのように事件に関与していたか詳しく詳しく事実関係を聞くことをせず、さらに共犯者が存在する場合、共犯者との主従関係やその他の事情により、Bの量刑を判断するなどの説明をしたり、Cが共犯者であったことを隠すことによって生ずるBの利益、不利益につきBと協議をしたりすることをせず、Bに対して翻意するよう促すことをせず、途中から加わった共同弁護人2名に対してCが共犯であることについては話さずBの単独犯として進められている捜査及び裁判手続を黙認した。また、被懲戒者はBが事件を起こした経緯やCがどのように事件に関与してい
  被懲戒者の上記行為は弁護士法第25条第2号、弁護士職務基本規定第5条、第14条、第21条、第46条、第74条及び第75条に違反し、弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分が効力を生じた年月日 2016年11月30
2017年41日  日本弁護士連合会