弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2020年10月号に公告として掲載された弁護士懲戒処分(変更)の理由の要旨

処分変更公告  

2020年4月17日に所属する東京弁護士会から退会命令の処分を受けましたが、処分は不当に重いと日弁連に審査請求を申立し業務停止9月に変更されました。

審査請求 弁護士が処分を受け日弁連に処分は不当である。年間約100件の審査請求があり変更が認められるのは年間2件~3件程度

異議申立 懲戒請求者が所属弁護士会が対象弁護士を処分をしない、処分が不当に軽い場合に日弁連に異議を申し立てる。日弁連異議申立件数は年間約600件 処分しない、から処分になるケースは年間1件あるかないか、処分の変更(戒告から業務停止等)年間1件あるかないかです。

この処分変更について後日別に記事を書きます。
普通、自由と正義には処分公告があってから変更公告を出すものです。しかし今回は変更が先で最初に出すべき『退会命令』の処分要旨が後回しになっています。しかも処分理由は会費滞納ですが『処分が有効になった日』に滞納した会費の支払をしています。ヤミ金でさえ金を返せば訴訟は取り下げするでしょう。

 

裁 決 の 公 告(処分変更)

東京弁護士会が2020年4月17日付けで告知した同会所属弁護士 江口公一会員(登録番号21159)に対する懲戒処分(退会命令)について同人から行政不服審査法の規定による審査請求があり本会は2020年8月18日、弁護士法第59条の規定により懲戒委員会の議決に基づいて、以下のとおり裁決したので懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第3号の規程により公告する。
             記
1 裁決の内容

(1)審査請求人に対する懲戒処分(退会命令)を変更する。

(2)審査請求人の業務を9月間停止する。

2 採決の理由の要旨

(1) 被懲戒者は2017年1月31日までには事務所や自宅の住所を変更していたにもかかわらず。約2年間、日本弁護士連合会に対しその旨を届け出ず、また2016年3月分から2018年7月分までの東京弁護士会と日本弁護士連合会の会費を滞納したとして東京弁護士会は被懲戒者を退会命令に付した。

(2)しかし被懲戒者は、事務所住所と自宅住所をそれぞれ2018年12月5日と同月17日に届け出たこと、会費滞納分を2020年1月14日489,000円、同月4月17日に1,213,600円を納付したこと、その結果、本件処分が効力を発生した同年4月17日の時点で本件懲戒請求事由は解消されたと認められる。被懲戒者が本件懲戒請求事由について深く反省していることも考慮すると、退会命令は重きに失し、これを業務停止9月間に付する。

3 採決が効力を生じた年月日 2020年8月22日 2020年10月1日 日本弁護士連合会