弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2021年1月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・大阪弁護士会・下川和男弁護士の懲戒処分の要旨

処分理由・ 説明不足 裁判放置

処分を受ける前は大阪地裁近くの北区西天満2-8-5西天満大治ビル5階で自分の名を冠にした事務所を持っておられましたが、業務停止になると判断したからでしょうか自宅であろう守口市で事務所名も無くし処分を受けました。

懲 戒 処 分 の 公 告

 大阪弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

          記

1 処分を受けた弁護士

氏名 下川和男

登録番号23726

事務所 大阪府守口市西郷通1-6-9

2 懲戒の種別  戒告  

3 処分の理由の要旨

(1)被懲戒者は、2015年3月6日付けで懲戒請求者からA労働基準監督署長に対する遺族補償請求等を受任するに際し、委任契約者の受任弁護士欄に、被懲戒者とともに他の弁護士を表示しながら受任弁護士代表として被懲戒者のみ記名押印し、そもそも受任弁護士が誰であるかについて明確な説明を行わず、預り実費10万円の使途についても具体的な説明を行わず、その後、複数回にわたって実費、反訳作業費等の名目で合計42万円を受領するに際し、その使途や作業の必要性等具体的な説明を行わず、さらに実費預り金をいかなる支払に充てたのかの具体的な説明を行わなかった。また被懲戒者は2018年4月17日に提起したA労働基準監督署長の不支給決定の取消請求訴訟を受任するに際して、新たな委任契約書を作成しておらず、費用としてどのくらいかかるかについて説明をしなかった。

(2) 被懲戒者は上記(1)の訴訟を提起したことを懲戒請求者に連絡した後、裁判所の期日に出頭せず、懲戒請求者に報告及び連絡をしなかった。

(3)被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規程第29条第1項、第30条第1項及び第36条に、上記(2)の行為は同規程第21条及び第36条に違反しいずれも弁護士法法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

4処分が効力を生じた日 2020年9月29日 2021年1月1日 日本弁護士連合会