東京弁護士会会報リブラ
東京弁護士会会員が業務停止以上の懲戒処分を受けた時に会報に掲載されます。戒告は掲載されません
この後に日弁連広報誌「自由と正義」にも処分要旨が掲載されます。
LIBRA(リブラ)紹介記事 – 東京弁護士会
https://www.toben.or.jp/know/iinkai/children/libra/
東京弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。
記
1 処分を受けた弁護士氏名 武田健太郎
登録番号 45058
事務所 東京都中央区銀座1-9-5 池田ビル3階
武田健太郎法律事務所
2 懲戒の種別 業務停止2月
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は、2019年5月8日、 懲戒請求者 Aから、同人の勤務していたB株式会社に対する残業代請求事件、 B社の従業員及び 下請先等に対する損害賠償請求事件を受任し、着手金を受領したところ、同日から解任された2020年4月30日までの間、 懲戒請求者Aからのメール等の問合せに応じず、 2週間から2か月近くも音信不通の状況となった。
(2)被懲戒者は、上記(1)の損害賠償請求事件 に関する合意書の締結に関し、重要な文章の変更につき、懲戒請求者Aに不利益な状況となる可能性があったにもかかわらず、 2019年11月15日、懲戒請求者Aの確認をとることなく、無断で文言を変更して合意書 を締結した。
(3) 被懲戒者は、上記(1)の残業代請求事件に ついて、受任後8か月以上事件に着手する ことなく、 2020年1月15日になって初めて B社に対して残業代の請求を行ったことか ら、 2017年5月分から同年12月分までの懲 戒請求者AのB社に対する未払残業代請求 権について消滅時効を成立させた。
(4) 被懲戒者は、2021年7月19日、 懲戒請求 者Cから、損害賠償請求事件を受任し、 同年8月3日、 着手金として22万円を受領したが、懲戒請求者Cが何度も被懲戒者にメールで連絡をしたものの、何の連絡もせず、音信不通になり、同月13日、懲戒請求者Cが被懲戒者に対し委任契約を解除し、支払い済みの着手金22万円の返済を求める書面を送付しても応答しなかった。
(5)被懲戒者の上記(1)及び(2)の行為は弁護士職務基本規程第36条に上記(3)の行為は同規程第3条に上記(4)の行為は同規程第35条及び第36条に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分が効力を生じた年月日 2023年6月16日 2023年11月11日 日本弁護士連合会