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本会は下記会員に対して、 弁護士法第57条に定める懲戒処分 をしたので、お知らせします。
記
被懲戒者 麻布秀行 (登録番号39227)
登録上の事務所 東京都港区西新橋1-18-6 クロスオフィス内幸町901 あすみ法律事務所
懲戒の種類 業務停止3月
効力の生じた日 2026年2月20日
懲戒理由の要旨
被懲戒者は
1 令和4年8月頃、懲戒請求者Aとの間でいわゆる国際ロマ ンス詐欺にかかる懲戒請求者Aの被害回復について委任契約を締結したものであるが
(1) 被懲戒者が所属する事務所のホームページ上に 「15分で特定調査を終わらせる」 「詐欺被害問題の多くの経験を持つ弁護士があなたの大切なお金を取り戻すサポートをします」「お金を取り戻します」などと掲載し、 ホームページを見た者をして事案毎の回収可能性にかかわらず詐欺による 被害金の回収ができるとの誤解を与える誇大あるいは過度の期待を抱く広告を掲載した。
(2) 被懲戒者の監督下にある事務職員をして、懲戒請求者Aに早急に委任契約を締結しなければ被害回復の可能性が 少なくなるように信じ込ませて委任契約の締結及び着手金の支払いへと誘導した。
2 同年11月頃、 懲戒請求者Bとの間でいわゆる国際ロマンス 詐欺にかかる懲戒請求者Bの被害回復について委任契約を締結したものであるが
(1) 懲戒請求者Bから受任するにあたり、口座凍結以外に具体的にどのような方法で被害回復を図っていくのか、被害回復が可能であるのか、 その回収可能性などについて説明をしなかった。
(2)被懲戒者の監督下にある事務職員をして、返金可能であるかどうか調べるとして懲戒請求者Bに対して国際ロマンス詐欺による振込のスクリーンショットを送らせた上で、 暗号資産のプラットフォームの情報を懲戒請求者Bに伝え、その後弁護士費用の振込口座を懲戒請求者Bに案内しており、 被害回復の見込みがあるように装って事件を受 任した。
(3) 振込のスクリーンショットを送付させる以外に詐欺被害の経緯について何ら確認することなく、事件処理に当たって 必要かつ可能な事実関係の調査を行わなかった。
(4) 懲戒請求者Bが送付した口座のスクリーンショットの中 には、国際ロマンス詐欺による振込とは関係のない懲戒請求者Cの口座が含まれていたところ、 事実関係の調査を怠った結果、懲戒請求者Bが被った詐欺被害とは関係のない懲戒請求者Cの口座についても取引停止等を求める 情報提供を行って使用できない状態にした。
3 同年12月頃、懲戒請求者Dとの間で同人が被害を受けた LINE上での投資詐欺の被害回復について委任契約を締結したものであるが
(1) 委任契約締結に際し、非接触型詐欺であり、一般的には被害金の回復が困難であり、懲戒請求者Dが支払う弁護士費用以上の成果が得られない可能性があることを説明すべきであったのにその説明をしなかった。
(2) 懲戒請求者Dに対し、 被害回復分配金額が分かり次第報告すると約束しており、 令和5年10月から同年11月に かけて分配金が支払われたにもかかわらず、令和6年3月 に懲戒請求者Dから分配金の振込の事実について指摘を受けるまで、何ら報告をしなかった。
(3) 懲戒請求者Dから詐欺の加害者との示談折衝、懲戒請求者Dが振り込んだ口座の名義人の氏名・連絡先等の調査を受任したにもかかわらず、懲戒請求者Dが振込先としてあげた口座のうち1口座については弁護士法第23条の2に基づく照会の申し出を行わず、 また同条に基づく照会の申し出を行った口座についても懲戒請求者Dに対して 口座名義人の氏名が特定できたのかなどについて報告をせ ず、かつ、特定できた口座名義人との示談交渉を行おうとしなかった。
上記被懲戒者の各行為は、弁護士等の業務広告に関する規程 第3条、弁護士職務基本規程第29条、 第36条、 第37条に違反する行為であり、 弁護士法第56条第1項に定める品位を失う べき非行に該当する。
被懲戒者の各行為は、非接触型詐欺の被害回復は一般的に困難であり、詐欺被害者との間で委任契約を締結して弁護士費用の支払いを受けながら被害金をほとんど回収できないという 弁護士による二次被害ともいうべき問題が社会問題化している中において行われたものであり、その責任は重いと言わざるを得 ない。
2026年2月26日 東京弁護士会会長 鈴木 善和
業務停止2026年2月20日~2026年5月19日
