弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2008年8月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・大阪弁護士会・今口裕行弁護士の懲戒処分の要旨

処分理由・交通事故事件 自賠責の報酬が高額。

懲 戒 処 分 の 公 告

 大阪弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

          記

1 処分を受けた弁護士氏名 今口裕行

登録番号 15189

事務所 大阪市北区西天満4-8-2

2 懲戒の種別  戒告  

3 処分の理由の要旨

被懲戒者は、懲戒請求者A及び同Bより懲戒請求者両名、その長男及び長女が2004年8月1日に居眠り運転の大型トラックに衝突され、子供二人は死亡、Aは高次脳機能障害、Bは多発助骨骨折等を負った事件について損害賠償請求の依頼を受けた被懲戒者は着手金として200万円を受領したが弁護士の報酬に関する規定第3条及び第5条に反し、弁護士報酬基準の備付け及び委任契約書の作成を行っていなかった。被懲戒者は自賠責保険の被害者請求により2004年12月20日長男及び長女分として合計5313万8035円の支払いを受けたが報酬の合意がなく、また懲戒請求者の了解を得ていないにもかかわらず自賠責保険請求手続きの報酬としては極めて高額の530万円を一方的に差し引いて残額をBの銀行口座に送金した。
被懲戒者の行為は弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する
4処分の効力の生じた日  2008年3月27日  2008年8月1日 日本弁護士連合会