弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2008年8月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・栃木県弁護士会・松本勝弁護士の懲戒処分の要旨

処分理由・示談がありながら訴訟提起

 

懲 戒 処 分 の 公 告

 栃木県弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

          記

1 処分を受けた弁護士氏名 松本 勝

登録番号 15420

事務所 宇都宮市滝谷町19-18
松本勝法律事務所

2 懲戒の種別  戒告  

3 処分の理由の要旨

被懲戒者は2006年5月10日植木職人である懲戒請求者から70万円を渇取した容疑者で逮捕された容疑者A及びBの私選弁護人となった同月17日被懲戒者は上記恐喝事件の原因となったA方の植木の枯死に関する民事上の紛争も併せて解決する趣旨で懲戒請求者に70万円を支払って
示談を成立させたが示談書には清算条項がなかった。
その後釈放されたAから改めて植木の枯死に基づく損害賠償請の相談を受けた被懲戒者は上記示談がAと懲戒請求者との間の民事上の紛争をも解決しる趣旨であり、改めて損害賠償を請求する法律的な根拠がないことを認識しながらAの依頼を受け同年7月12日懲戒請求者を相手方として民事調停を申立て調停が不成立となるや同年10月17日損害賠償請求訴訟を提起し第1審で敗訴するや控訴した
被懲戒者の上記の行為は弁護士法第56条第1項の品位を失うべき非行に該当する
処分の効力の生じた日   2008年4月15日  2008年8月1日 日本弁護士連合会