弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2010年4月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・徳島弁護士会・粟飯原友義弁護士の懲戒処分の要旨

処分理由・会費滞納他

懲 戒 処 分 の 公 告

 徳島弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

          記

1 処分を受けた弁護士氏名 粟飯原友義  登録番号18220

事務所 徳島市新浜本町4

2 懲戒の種別  退会命令

3 処分の理由の要旨

1)  被懲戒者は2009年11月分までの弁護士会の会費23カ月分59万8000円及び特別会費23カ月分23万円並びに日弁連の会費20か月分38万5400円の合計121万3400円を滞納した

(2)  2008年9月2日から2009年3月26日までの間、42回にわたり、依頼者の一部、相手方等、その代理人、裁判所その他様々な関係者から被懲戒者と連絡が取れない等の問い合わせや苦情が弁護士会に対しなされるなど、被懲戒者は依頼者の一部やその他の関係者から連絡がほとんどとれない状態を長期間にわたり係属した

(3)  被懲戒者は2008年4月17日に依頼者Aから申し立てられた紛議調停につき同年6月12日Aとの間で、受領した着手金30万円を毎月3万円ずつ0回に分割して支払う旨の調停を成立させたにもかかわらず第1回の3万円を支払ったのみでその後の支払いを怠りAから少額訴訟で提起されて敗訴しても支払いを履行しなかった

(4)  被懲戒者は依頼者から受任し着手金を受領していた多数の事件について着手せず長期間放置し一部の事件については苦情に対応して弁護士会から斡旋された弁護士に引き継いだが着手金を返還せずその余の事件については引き継ぎ等を行わないまま1年以上から数年間放置した。また被懲戒者は弁護士会に対し一度は退会して事件を弁護士会の他の会員に引きつぐことを決め、弁護士会に協力を求めていたところ2008年12月17日その協力を断わったがその際、弁護士会から2009年1月5日までに書面で事件引き継ぎに関する報告をするよう指導されていたにもかかわらずこれに従わなかった。

(5)  被懲戒者は雇用していた事務員の給料等のうち2007年12月末の賞与及び2008年2月から5月までの給与合計120万円を支払わず2009年5月9日被懲戒者の元妻から支払われるまで長期間放置した。

(6)  被懲戒者の上記各行為はいずれも弁護士法第56条第1項に定める品位を失うべき非行に該当しまた弁護士としての基本的義務に違反するもの、事務員の使用者として果たすべき義務の不履行等重大なものであり厳しい処分をもって臨まざるを得ないことから弁護士法第57条に定める懲戒処分のうちから退会命令を選択した。

4 処分の効力の生じた日 2009年12月14日 2010年4月1日  日本弁護士連合会

弁護士会費 
徳島弁護士会費 月 26000
特別会費    月 10000
日弁連会費   月 19270
 合計     月 55270