弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2010年9月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・大阪弁護士会・津乗宏通弁護士の懲戒処分の要旨

処分理由・

「情報を無断開示」弁護士を懲戒処分 大阪弁護士会 2010年7月1日

交通死亡事故の犠牲者の年収や健康状態などを勝手に第三者に開示し、弁護士法(秘密保持義務)などに違反したとして、大阪弁護士会が所属する男性弁護士(68)を5月11日付で戒告の懲戒処分にしていたことがわかった。 処分理由によると、この弁護士は2004年8月の交通事故で子を亡くした母親らから損害賠償請求訴訟を任されたが、着手金の説明などに不信感を持たれ解任された。その後、母親らに無断で、子の年齢や職歴、健康状態、年収などが記された訴状や準備書面を他人に見せたという。「プライバシーに気を配るべき弁護士としての配慮に欠ける」と判断された

懲 戒 処 分 の 公 告

大阪弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。          記

1 処分を受けた弁護士氏名 津乗宏通

登録番号 11475

事務所 大阪市中央区東心斎橋1 津乗法律事務所

2 懲戒の種別  戒告

3 処分の理由の要旨

被懲戒者は懲戒請求者夫婦からその子2名が死亡した交通事故について損害賠償請求訴訟を受任し訴訟を提起したがその訴訟進行中に、解任通知を受領した。そこで被懲戒者は、懲戒請求者の紹介者でもあるその勤務先の社長に対し解任通知を受領したことを告げ懲戒請求者の承諾なく本件訴訟における亡子らの遺失利益に関する双方の主張が記載された訴状や準備書面を見せ、双方の主張を解説するとともに書面の一部を交付した、被懲戒者の上記行為は弁護士法第23条及び弁護士職務基本規定第23条に違反し弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する、

4 処分の効力を生じた年月日2010年5月11日 2010年9月1日   日本弁護士連合会

 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
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