弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2012年1月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・東京弁護士会・平間民郎弁護士の懲戒処分の要旨

処分理由・交通事故事件、弁護士特約付き、怠慢な処理

懲 戒 処 分 の 公 告

 東京弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

1 処分を受けた弁護士氏名 平間民郎

登録番号 32365

事務所  東京都新宿区四谷1丁目

2 懲戒の種別  

3 処分の理由の要旨

被懲戒者は懲戒請求者の妻Aから交通事故の加害者Bに対する損害賠償請求訴訟を受任し合計172万円余の支払いを求める訴訟を提起するとともにBの保険会社がAに対して提起した車両修理代金16万円余の支払いを求める訴訟も受任した。両事件は併合されBはAに対して39万円余を支払えとの判決が言い渡された。被懲戒者はAから控訴事件を受任したが結局1審通り確定した。被懲戒者はAが交通事故による損害賠償手続き等に要した弁護士費用を保険会社が負担するとの特約付保険に加入していたことから保険会社から上記事件について弁護士費用151万円余の保険金を受領した被懲戒者は151万円余の保険金の支払いを受けたことからAと合意した弁護士費用を全額受領したと認められるにもかかわらず懲戒請求者及びAに対し未払いの弁護士費用約225万円及び弁護士費用の支払い遅延等による慰謝料500万円の支払いを求める訴訟を提起した、被懲戒者の上記行為は弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

4処分が効力を生じた年月日  2011年10月3日 2012年1月1日  日本弁護士連合会

 東弁会報リブラ 懲戒処分の公表 2011年10月号
懲戒処分の公表本会は下記会員に対して弁護士法第57条定める懲戒処分をしたので、お知らせします
                 記
被懲戒者         平間民郎(登録番号32365
登録上の事務所      東京都新宿区四谷1丁目
懲戒の種類        業務停止1
効力の生じた日      2011103 
      懲戒理由の要旨
1 被懲戒者の妻Aが車両運転中、車両同士の衝突事故を起し通院3日間の軽傷を負った。Aは交通事故による損害賠償請求訴訟に要した弁護士費用を保険会社が上限金310万円まで負担するとの特約給付保険に加入していた。  なお同保険の約款によると、保険金は保険会社が弁護士の受任業務の業務内容を調査した上で支払らえることになっている。
2 Aから損害賠償請求を依頼された被懲戒者は加害者に対して上記交通事故による損害として金172万円余の支払いを請求する訴訟をさいたま地方裁判所川越支部に提起したが、12審とも金39万円のみが認容さた。
その後、被懲戒者はAの訴訟代理人となって、加害者及び加害者が加入す保険会社に対し、損害賠償交渉における不誠実な対応を原因とする慰謝料等金230万円の支払いを求める訴訟を提起したが12審とも全面敗訴した、この間、被懲戒者はAが加入する保険会社から、弁護士費用として1日当たり金5万円の割合による日当分として金70万円のほか、着手金、報酬、交通費等を含め合計金151万円余の保険金を受領している。
3 被懲戒者は、本件交通事故による事件際し何故か破産事件受任用の委任契約書を用いており、同委任契約書には日当に関する記載はなく、後日書き換えられた委任契約書にも日当の金額が明示されていなかった上に、保険給付が認められない場合の弁護士費用の負担に関する取り決めも曖昧なままであった
4 その後、本件交通事故に関する弁護士費用を巡り、懲戒請求者及びAと被懲戒者の間で争いとなり、被懲戒者は懲戒請求人及びAらを被告として上記2の判決により加害者から受領した約45万円(遅延損害金を含むを未払弁護士費用と相殺した上、認容される可能性がない文書作成費相当、着手金相当、日当相当などの損害金のほか、慰謝料500万円という明らかに過大すぎる金額の支払いを求めて、合計735万円余もの支払請求訴訟を提起した(1審判決では弁護士費用金30万円のみを認容)このような訴訟の被告となった懲戒請求者らは、その対応のため、心理的な負担が多く、かつ弁護士に委任するために経済的負担もしなければならなくなることを考慮すると、被懲戒者の上記の如き非常識で高額な弁護士費用や慰謝料を請求する行為は弁護士として品位を著しく損ねるものであり弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての非行にあたることは明らかである   
  2011年10月3日   東京弁護士会 会長 竹之内 明