弁護士を2カ月業務停止 破産事件処理を5年放置 仙台弁護士会

2012.8.25 12:30
 仙台弁護士会は25日、4件の破産事件の処理を依頼から5年以上放置したなどとして、所属する浅野公道弁護士(73)を業務停止2カ月の懲戒処分にしたと発表した。処分は23日付。
 弁護士会によると、浅野弁護士は平成18年5月に依頼を受けた破産事件4件の処理を当時の事務職員に任せたが状況を確認せず、5年以上放置していた。
 職員はうち1件で仙台地裁の受理票写しを偽造したとして、今年2月に有印公文書偽造、同行使罪で懲役1年6月、執行猶予3年の仙台地裁判決が確定している。
 浅野弁護士は昨年12月にも別件で同弁護士会から業務停止2カ月の懲戒処分を受けている。
 事務員に任せていたと逃げていたが事務員は逮捕されて有罪判決、そして弁護士はたったの業務停止2月の
処分です。
事務員さんは罪をかぶったのではないかとも思われましたが仙台弁護士会はとりあえず業務停止2月という
処分。事件放置は戒告処分が一番多いのですが悪質であり2回目であるということでしょうか
なんだかすっきりしませんね
自分の事務所の事務員が有印私文書偽造で有罪判決 2012年2月13日
(前回の懲戒処分)

         懲 戒 処 分 の 公 告

仙台弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下の通り通知を受けたので懲戒処分の公告公表に
関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 懲戒を受けた弁護士
氏名 浅野公道 登録番号 11792   仙台弁護士会
事務所  仙台市青葉区国分町   浅野公道綜合法律事務所                   
2 処分の内容        業 務 停 止 2 月
3 処分の理由
(1)被懲戒者は懲戒請求者らから20076月頃、懲戒請求者らの所有する土地建物を売却する事、同建物の入居者の立ち退きを完了させること等を受任したが弁護士報酬を定めた委任契約書を作成せず被懲戒者が主張する弁護士報酬について懲戒請求者が理解するに足る適切な説明をしなかった
(2)上記土地建物については20081118日売買契約が締結されたが,被懲戒者は懲戒請求者の了解なく2008128日頃、仲介業者である株式会社Aに仲介手数料の一部1000万円をその支払い期限前であるにもかかわらず支払い懲戒請求者から20091112日付け及び同年124日付けで返還を求められたにもかかわらず返還しなかった
(3)被懲戒者は懲戒請求者から20091112日付けで被懲戒者との委任契約を解消する等を通知され同年124日付けで入居者の立ち退きを目的とした即決和解手続の和解調書等の返却を求められ、同月28日付けで懲戒請求者らとの」委任契約解消に同意したにもかかわらず和解調書等を返還しなかった。
(4)被懲戒者」は」預かり口座から懲戒請求者らの承諾を得ず20081211000万円を2009625日に1100万円をそれぞれ弁護士報酬に充て懲戒請求者から2009124日付けで」懲戒請求者が適正な弁護士報酬と認める420万円との差額1680万円の返還を請求されたにもかかわらず返還しなかった。
(5)被懲戒者は懲戒請求者から2010629日に提起した預かり金3億円から正当な支出と認められるとする金額を控除した39131640円の支払いを求める訴訟に対し懲戒請求者との合意があったとは認められず被懲戒者の労力が多大であった等の特段の事情がありながら58045408円の弁護士報酬債権があるとして預り金口座の残金8142015円の返還債務と相殺した後の49903393円の内金39131640円の支払いを求める反訴を同年1228日付で提起し預り金を返還しなかった。
(6)  被懲戒者の上記各行為は弁護士職務基本規定第24条、第29条第1
30条第1項及び第45条違反し弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する、被懲戒者が懲戒請求者と訴訟外で和解し関連書類を返還するとともに
3500万円を返還したこと等を勘案しても業務停止2月を選択する。
4 処分の効力を生じた年月日
 20111213
20124年1日   日本弁護士連合会