弁護士自治を考える会
弁護士の懲戒処分を公開しています.自由と正義2013年2月号に掲載された弁護士懲戒処分の要旨
東京弁護士会・高橋正雄弁護士の懲戒処分の要旨
処分理由・顧問弁護士でありながら会社が経営を巡ってもめている最中に高額な弁護士報酬を要求したというもの
懲 戒 処 分 の 公 告
東京弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下の通り通知を受けたので懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 懲戒を受けた弁護士氏名 高橋正雄
登録番号 10590
事務所 東京都中央区京橋 高橋正雄法律事務所
2 処分の内容 業務停止1月
3 処分の理由
(1) 被懲戒者は懲戒請求者A株式会社の取締役Bの紹介で2007年11月に懲戒請求者A社の顧問弁護士となった。懲戒請求者A社においては後に経営を巡って代表取締役CとBとの間に対立が生じ2010年4月にはCがB及び取締役Dの賛成により代表取締役を解任され正式な意思決定をなし得なくなった。
被懲戒者は懲戒請求者A社が賃借する事務所について賃貸人から建物明渡しを請求されたことを受け2007年10月末頃から2009年4月頃までの間、懲戒請求者A社の代理人として立ち退き交渉を行ったが被懲戒者と懲戒請求者A社との間に顧問料とは別個に弁護士費用を支払う旨の合意は存在しなかった
被懲戒者は弁護士費用を支払う合意が無いにもかかわらず、懲戒請求者A社の経営の実態が上記のとおりであることを認識しながらB及びDから懲戒請求者A社名義で2010年2月に52万5000円、同年5月に460万円を提供され上記交渉事件その他の事件の弁護士報酬として受領した。被懲戒者は懲戒請求者A社から上記事件を受任するに当たり委任契約書を作成しなかった。被懲戒者の上記行為は弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分の効力を生じた年月日 2012年11月12日 2013年2月1日 日本弁護士連合会