佐賀県弁護士会、弁護士を戒告処分

http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10102/122380

2014年11月06日 09時50分

 佐賀県弁護士会は5日、消費者金融への過払い金返還請求で、依頼者から解決を一任する同意を取り付けていたのは職務規定違反として、同会所属の福田大志弁護士(35)=西九州総合法律事務所(武雄市)=を戒告の懲戒処分にしたと発表した。10月31日付。
 弁護士職務基本規定では、依頼者と協議しながら事件処理に当たることが定められている。同会によると、福田弁護士は2010年7月、過払い金返還請求を依頼した男性と「和解金額などの判断は一任し、事前に個別了解を得る必要はない」などの条項を設けた同意書を交わしていた。
 知らないうちに勝手に和解させられたとして、男性から13年に苦情が寄せられ、同会が内部調査したところ、福田弁護士は10~13年の4年間に依頼者から同様の同意書を取り付けたケースが2800件以上あったことが判明。さらに、一任する条項の存在を外部に漏らすことを禁じる同意も取っていた。
 同会は依頼者の利益より事務処理の効率化を優先させたと判断した。牟田清敬会長は「弁護士の品位を失わせる行為であり、県民におわびしたい」とした。 福田弁護士は「異議を申し立てるか検討している。同意は依頼者が選択することであり、問題と思っていなかったが、指摘を受けて1年ほど前から条項を省いている」と話した。
過払い請求事件を受任したが依頼者には承諾を得ず和解をしたということが処分理由。すべてお任せいたしますという委任でも、勝手に和解となれば、依頼者に不満が残る内容、過払い金を払うほうに有利な和解だったのでしょう。依頼者に不満が残るようでは弁護士としてはいかがなものでしょうか
福田大志弁護士 34065