弁護士の懲戒処分を公開しています
「日弁連広報誌・自由と正義」201412月号に掲載された弁護士の懲戒処分の要旨・広島弁護士会・金尾典良弁護士の懲戒処分の要旨
 
広島弁護士会の良く言えば緊急措置、
弁護士会費未納で懲戒処分を出すときの滞納額は過去の例を見ても100万円以上です。今回は半年分の35万円で処分しました。
弁護士の懲戒処分は懲戒請求が所属の綱紀委員会に出され半年から1年程度の
審議をして懲戒相当の議決を得て懲戒委員会に懲戒の審議が付されますがここでも1年程度の審議期間がかかります。
今回はたった6月の会費滞納で綱紀と懲戒委員会の議決を特急で出したということです。悪くいえばドタバタの広島弁護士会
1回目(2011年)に除名処分を出しておけば新たな被害はなかったはずです。
 
(922日の地元テレビ局の報道)
広島弁護士会の弁護士が依頼者から預かった1000万円余りを返済していない事が22日、分かった。弁護士会は懲戒請求をして調べている。不正が発覚したのは、福山市の金尾典良弁護士(78)。「妻の介護に金が必要だった」と話している。
この報道では横領容疑で懲戒処分を出すという意味にも取れますが実際は
会費未納での処分でした。
(9月18日に処分を出して22日に報道)
 
(1128日の時事通信)
横領容疑で弁護士ら逮捕=預かり金800万円着服広島県警
時事通信 1128()1731分配信
 依頼人からの預かり金を着服したとして、広島県警捜査2課などは28日、業務上横領容疑で広島弁護士会所属の弁護士金尾典良(78)=同県福山市東深津町=、無職〇一夫(70)=大阪市北区天神橋=両容疑者を逮捕した。
 逮捕容疑は20111021日、北海道恵庭市の男性(71)から管理を依頼された現金800万円を受け取り、金尾容疑者の口座に振り込むなどして横領した疑い。 同課によると、金尾容疑者は容疑を認め、「他の依頼者からの預かり金の返還に使った」などと供述。〇容疑者は否認しているという
 
(20115月 新聞報道から)
懲戒処分:和解金着服などで、弁護士に業務停止1年6月 /広島
 民事事件の和解金を着服したり、依頼者から借りた金を返済しなかったなどとして、広島弁護士会は30日、同会所属の金尾典良(よしふみ)弁護士=福山市=を業務停止1年6月の懲戒処分にしたと発表した。処分は26日付。 弁護士会によると、金尾弁護士は、民事事件の依頼者に代わって受け取った和解金の一部40万円を着服したほか仮差し押さえの保証金などとして依頼者から預かった40万円を着服▽依頼者から借りた100万円を返済しなかった▽依頼者に訴訟の経過報告をせず敗訴判決を伝えなかった--などの行為があり、依頼者から懲戒請求があった。 水中誠三・弁護士会長は「誠実かつ公正な職務遂行を職責とする弁護士として考えられない行為。このような事態が生じたことは大変遺憾」とコメントした。 (毎日)
 
 
2011年自由と正義8月号 金尾典良弁護士懲戒処分の要旨
懲 戒 処 分 の 公 告
 広島弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 懲戒を受けた弁護士
氏 名          金尾典良
登録番号         33531
事務所          福山市東深津町4
             金尾法律事務所
            
2 処分の内容      業務停止6
3 処分の理由の要旨
被懲戒者は201381日時点6か月分以上の所属弁護士会の会費及びその他の会費合計354000円を滞納した。
   被懲戒者の上記行為は弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。 
4 処分の効力を生じた年月日 2014918日 201412月1日 日本弁護士連合会