懲戒請求書を送り返してきた宮崎県弁護士会
町元真也会長へ質問書
『弁護士自治を考える会』です。
会員の一人が宮崎県弁護士会所属の弁護士に懲戒請求を郵送で申し立てたところ原本を突っ返してきました。
懲戒請求の不受理は懲戒請求書の部数が6分揃ってないということです。
6部揃えなければ受け取らないという宮崎弁護士会の姿勢が問題だと私たちは考えます。他の方は懲戒請求書2部で受理しています。(2015年2名)(懲戒請求の内容については別の記事にします。)
宮崎県弁護士会に質問書を送付しましたがまだ回答はありません。
平成28年1月24日
宮崎県弁護士会 会長 町元真也 様
質 問 書
(1) 今般、当方の田坂弁護士に対する懲戒請求書が会長から返送されてきましたが、これまでにも貴会は、懲戒請求者に対して返送したことは有るのでしょうか。もし把握しているならば、分かる範囲で結構ですので、年月及び件数を明らかにしていただきたいと思います。
(2) 今般、懲戒請求書を返送し、請求を潰そうと図った目的は、いかなるものでしょうか。
当方はこのようなことではごまかされないからいいのですが、行政法に詳しくない人であれば会長の違法行為の結果として除斥期間超過に陥るような可能性が極めて高い行為です。不自然な対応がなされたことから、対象弁護士と、会長の人間関係が非常に近いのではないかという疑いを持っていますが、その点はいかがですか。
(3) 行政法上、平成28年1月17日付の書面の貴会への到達日をもって貴会による手続着手義務が生じました。
当然ですが、返送しても懲戒申立がなかったことにはなりません。
ちなみに、田坂弁護士とほぼ同一の内容の事態を起こした弁護士数名に対する懲戒請求書を既に青森県弁護士会に対して送付していますが、当然ですが即座に受け付けられ、綱紀委員会に付託されております。
(4) 貴会会長による返送行為は、弁護士法第58条2項の明文の規定の趣旨に違反しており、違法行為であり、認められる余地はありません。
懲戒請求書を返送したことは懲戒請求を潰そうと図ったものと評価する他にありません。
弁護士法に違反する弁護士会会長など許されるはずもありません。法文上は、懲戒の請求をもって会は懲戒の手続に付す以外にないわけですから、それ以外の余地はありません。請求を潰すと評価せざるを得ない行為をする権限は、貴殿には存在しません。これをどのようにお考えになりますか。
(5) 当方は正式に書類を出したのですから、それを使って審理を進めて下さい。
貴会は何ら法的に効力なくして、当方に対して原本を返送しましたが、このことについて、今後の手続の進行にあたって万一書面のコピーすら取られていないなどの理由で、必要であるならば、会長が綱紀委員会に事案を付託した後に、綱紀委員会側から書面の原本の送付依頼がなされた暁には、当方は原則応じる所存でおります。
但し、当方も忙しいので、返送期間として、十分に時間を付与して下さい。期間としては、最低でも二週間は必要です。また、その場合貴会の違法行為の結果として本来当方がしなくてよかった原本の二度目の送付をするという手間になるわけですから、かかる切手及び返信用封筒は貴会でご作成していただくのが筋だと考えます。
(6) 今回、懲戒請求書が返送されたのとあわせて貴会から送付されてきた「懲戒請求の申立をされる方へ」という書面の記載について伺います。
この書面は懲戒請求をこれから行う人への案内ですから、既に有効な請求を出した後の当方には直接該当しないとの立場で、以下、質問致します。
仮に既に提出した書面で不足している部分が万一仮にあるならば綱紀委員会から書類の追加などの補正のご指示をなされるべきでしょう。
ここには正本1部とその写し5部の合計6部を提出下さいとあり、その際正本は、コピーをする関係でホチキス留をせずに、クリップ留でお願い致します、という記載もあります。写しを5部も添付するのに、それだけでは足りずに、正本1部を更に何部コピーして、それらをどうするのか明示していただきたいと思います。要するに、ホチキス留めをしないで下さいという指示自体は異例のことであり、コピーをいったいどれほどするのか、背景事情がよくわからないということです。そもそもコピーをなされるのであれば、こちらから写しは作らなくてもよいようにも思いますし、趣旨が余りわからないということです。これは他の質問事項ほど重要ではありませんが、私には直接関係ありませんが余計なものが入っており、疑問でもあるためついでにお伺いしたいという事です。
(7)懲戒請求書については、「A4サイズ」という事ですが、A4サイズというのは何を根拠にしているのでしょうか。B5ではダメとかそんなことは弁護士法には書いていません。電話番号、携帯電話番号と年齢の記載をお願いしますという事ですが、それらも、弁護士法には書いてありませんし、必要不可欠なものとは言えません(年齢については、行政不服審査法に規定があるので、それを受けて日弁連への異議申出の段階では記載事項になっていたように思いますが、懲戒請求の段階では根拠がないと思いますし、必要的記載事項としている弁護士会は殆どないものと思います)。固定電話がない人や、携帯電話がない人、あるいはA4ではなくB5で送った方や、手書きの便箋で送られた方がいたら、ひょっとして返送されるのでしょうか、あるいは返送されなくても要件不備で却下するのでしょうか。それもお伺いします。
これも、既に有効な懲戒請求を一度なしている私には直接何の関係ありませんが、余計なものが入っていた以上は、ついでにお伺いしたいと思います。今回現実に返送されてきたから普通は聞かないような事でも聞かざるを得ない状況になっておりますのでよろしくお願いいたします。
(8) 宮崎県弁護士会綱紀委員会の綱紀事案にかかる標準的な事務処理の目標期間の定めについては、他会は概ね六ヶ月とされていることから貴会でも六ヶ月ではないかと考えています。仮に六ヶ月という定めを貴会でなされているのだとしたら、最初から一年程度かかるという案内ならそれと異なる事になるので、改善するべきだと思いますが、どのようにお考えになりますか。「懲戒請求の申立をされる方へ」という書面では、半年から一年程度かかるという案内ですが、一年程度かかってくると日弁連で相当期間異議が認容されている事例も相当出てきています。これらのことからしても、最初から六ヶ月から一年程度かかるという説明をしてしまうのは少なくとも若干問題ではないのか、という意識を私としては持っています。
以上
懲戒審査は時間がかかるといいながら1月半で棄却した宮崎県弁護士会