≪ノジマ≫(家電量販店) 元顧問弁護士・インサイダー取引 業務停止1月(第二東京)
第二東京弁護士会は2014年4月 家電量販店『ノジマ』のインサイダー取引をしたとしてノジマの元顧問弁護士・戸谷雅美弁護士を業務停止1月にした。処分は5月29日付
戸谷雅美弁護士(第二東京)
17305 第二東京 アルファパートナーズ国際法律事務所
戸谷 雅美業務停止1月(平成29年5月29日~平成29年6月28日)
日経新聞 2014年4月22日
監視委、ノジマ株巡るインサイダーで弁護士に初の課徴金勧告
証券取引等監視委員会は22日、ジャスダックに上場している家電量販大手のノジマ(7419)株を巡ってインサイダー取引をしたとして、同社の顧問弁護士を務める60歳代男性弁護士に対し、課徴金を科すよう金融庁に勧告した。課徴金額は39万円。弁護士がインサイダー取引で金融商品取引法の課徴金勧告を受けるのは初めて。男性は東京都目黒区に在住しており、東京都内の法律事務所に所属している。
ノジマは2013年11月19日に公募増資を発表した。男性は公表前にこの情報を入手し、同月15日に保有していたノジマ株2000株を計194万6900円で売り抜けていた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
詳細を伝える2014年10月20日 東京アウトローズWEB版
家電量販店「ノジマ」(JASDAQ)のインサイダー取引で8月22日、39万円の課徴金を支払うよう金融庁に命じられたT弁護士。少額のため見過ごされがちだが、インサイダー取引で初めて弁護士に課徴金納付命令の決定が下された事件だ。T弁護士は審判手続で増資決定の事実を知らなかったなど、と争ったようだが、同決定では「重要事実を知ったことが優に認められる」と一蹴された。ノジマは即刻、T弁護士の顧問契約を解除した。
■実は、このT弁護士、過去にも株取引で度々、問題をおこしている。その一つは「オートウェーブ」(JASDAQ)で、T弁護士は、新株発行の引受契約で虚偽の事実を適示されたとして損害賠償請求などを求めて提訴。しかし、一審は全面敗訴し、控訴審も実質敗訴の和解をしている。「(この時の)オートウェーブ株をめぐる取引は非常に不透明なもので、関与したT弁護士を証券取引等監視委員会は完全にマークしていた。今回のような少額の事件を異例のスピードで証券取引等監視委員会が処分(=課徴金勧告)したのもこうした背景があったと見られています」(関係者)。
■ところがである。T弁護士は「ヤマダコーポレーション」(東証2部)の社外取締役を退任したものの、「昭和ホールディングス」(東証2部)には依然、居座ったままなのである。しかも、今回の問題で弁護士会から懲戒処分が出る様子もまったくないという。これは制度的に、懲戒請求があって初めて審査・処分がおこなわれるため、誰も懲戒請求しないと、そのまま放置されるという不思議な状況が生まれるのだ。もっとも弁護士会自ら懲戒請求するケースもあるにはあるが、その辺りは身内への甘さや弁護士会内部での政治的関係などが働くため、なかなか難しいという。
■ではT弁護士の所属事務所はどうか。これもまた適切な処分をしようとする動きはないようだ。同事務所の代表は、上場会社の第三者委員会のメンバーや、日弁連業務改革委員会の委員長なども歴任している弁護士。しかし、T弁護士と2人で同事務所を立ち上げたという個人的な経緯などから追及できないでいるという。しかし、ここは襟を正すべきではないのか。
>誰も懲戒請求しないと、そのまま放置されるという不思議な状況が生まれるのだ
会見はあったようですが、報道各社は記事にしませんでした。