日弁連広報誌「自由と正義」2019年6月号に掲載された弁護士懲戒処分の公告・第一東京弁護士会・村田彰久弁護士の懲戒処分の要旨
処分理由・着手金を受けながら事件放置
(1)はそれにしても破産事件で事件受任から辞任まで長い、時効待ち作戦が失敗したのか
(2)の件も2011年に着手金を払ったが放置されたというケースでよく除斥3年に間に合ったと思います、
第一東京弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を
受けたので懲戒処分の公告及び公表に関する規程第3条第1号の規定により公告する。
記
1 処分を受けた弁護士
氏 名 村 田 彰 久
登録番号 17017
事務所 東京都新宿区新宿1-5-13 溝呂木第一ビル201
2 処分の内容 業 務 停 止 3 月
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は2009年2月12日に懲戒請求者Aから懲戒請求者Aが代表取締役を務める株式会社2社及び懲戒請求者Aの破産手続開始の申立てにつき受任し、債権調査を行い、債権者一覧表を作成するなどしたが、2012年2月頃から債権者に対し辞任通知書を送付した2015年4月20日頃までの間、事件処理をせず放置した。また被懲戒者は上記辞任通知書を送付するに当たり、懲戒請求者Aに事件処理の状況及び辞任をする理由等を十分説明せず、辞任後に当然予想される債権者の懲戒請求者Aへの接触の再開の可能性を理解させることなく、かつ懲戒請求者Aへの事前の通告もしなかった。
(2)被懲戒者は、懲戒請求者Bとの間で土地賃貸権存在確認請求事件につき委任契約を締結し、2011年8月24日に着手金31万5000円を受領しながら、訴訟提起をするために必要な手続を何もせず放置した。
(6)被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規程第35条及び第44条に、上記(2)の行為は同規程第35条に違反しいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分が効力を生じた年月日 2019年2月15日
2019年6月1日 日本弁護士連合会
事件放置の研究と懲戒処分例