日弁連広報誌「自由と正義」2019年6月号に公告として掲載された弁護士の懲戒処分の要旨
山梨県弁護士会・小笠原忠彦弁護士の懲戒処分の要旨
小笠原忠彦弁護士は別件で報道があり、こちらの方で処分と思っていました。
ブログ 鎌倉九郎
https://kamakurasite.com/2018/10/22/%E6%B0%91%E4%BA%8B%E8%A8%B4%E8%A8%9F%E3%81%AE%E8%A8%BC%E4%BA%BA%E5%B0%8B%E5%95%8F%E3%81%AE%E5%86%85%E5%AE%B9%E3%81%8C%E3%80%8C%E5%90%8D%E8%AA%89%E6%A3%84%E6%90%8D%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%81%AE%E5%88%A4/
こちらの方の処分理由は
① 日本司法支援センター(法テラス)への利用の説明がない。
② 依頼者と約束した和解内容と違った
という内容でした。
当然、処分された小笠原忠彦弁護士は日弁連に所属弁護士会の下した処分は不当であると審査請求を申立てているでしょう。審査請求が認められて処分取消になる可能性は半々だと思います。当会は日弁連で処分取消のデータも多く所有していますが、処分の取消になるとすれば以下の理由です。
① 労働問題が得意のベテランで、日弁連に強い影響力がある自由法曹団の団員であること
② 懲戒請求者が処分前からネットで被懲戒者のことを公開していること、
【甲斐の杜法律事務所小笠原詐欺弁護士、山梨ユニオン〇〇ペテン師との訴訟日記】
https://kainomorimorimori.hatenablog.com/entry/2019/03/02/024559
ヤフーブログhttps://blogs.yahoo.co.jp/kainomorimori/49749551.html
これは、戒告以上の社会的制裁を既に受けているとの反論ができること
③ あなたの為にやった事と言い訳が可能なこと
④ 法テラスの処分は、利用できない人を無理やり利用させたケースがるが今回のケースは過去処分がない
⑤ 日弁連の審査請求の処分取消の裁決の公告では「審査請求人の行為は職務上の義務違反が認められるものの、これら一連の行動が裁判所あるいは相手方代理人との間の信義則に違反していると認められず、いまだ弁護士としての品位を失うべき非行とまで評価できない。したがって、審査請求人を戒告処分とした原弁護士会の処分を取消し審査請求人を懲戒しないこととするのが相当である」こういう文面をよく見る
弁護士の懲戒は難しいものです。審査請求の審議は懲戒請求者は何も言えず文書を出すこともできません。審査請求人からどのような文書が出ているかも分かりません。
懲戒請求者さんも異議申立をしっかりやらないと、このまま処分が確定するかは微妙かと思います。
山梨県弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公告に関する規程第3条第1号の規定により公告する。
記
1 処分を受けた弁護士
氏 名 小笠原忠彦
登録番号 20832
事 務 所
山梨県甲府市丸の内3-20-7
甲斐の杜法律事務所
2 処分の内容 戒 告
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は、懲戒請求者が株式会社Aから解雇された事件について2016年12月26日に相談を受けた際、懲戒請求者がその事件について日本司法支援センターの代理援助の申込みの趣旨で記載した援助申込書にに関して、懲戒請求者の承諾を得ずに相談実施日時欄に2017年2月6日と記載して、同日に懲戒請求者から受けた法律相談についての援助申込書として日本司法支援センターに提出して法律相談料を請求した。
(2)被懲戒者は上記(1)の事件の処理について日本司法支援センターの利用をすることで懲戒請求者と合意しており遅くとも2017年3月5日時点では日本司法支援センターの代理援助がの申請ができる状態であったにもかかわらず、同日、日本司法支援センターを利用せずに懲戒請求者との間で雇用契約上の地位の確認等を求める内容の委任契約を締結し、日本司法支援センターを利用できることを説明しなかった。
(3)被懲戒者は上記(1)の事件について懲戒請求者の代理人としてA社と和解するに際しして、A社が納付していない懲戒請求者の社会保険料を支払うことを和解の内容とすることについて懲戒請求者が明確に要望していたにもかかわらず、懲戒請求者との間で十分な協議をせず、2017年A社との間で上記要望に反した和解契約を締結した。
(4)被懲戒者はの上記(2)の行為は弁護士職務基本規程第29条第1項に、上記(3)の行為は同規程第22条第1項に違反し、上記各行為はいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分が効力を生じた年月日2019年2月5日 2019年6月1日日本弁護士連合会