弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2019年11月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・静岡県弁護士会・西河修弁護士の懲戒処分の要旨

処分理由・事件放置、依頼者に虚偽報告

処分覚悟の事件放置、よほどやりたくなかったのでしょう、依頼者に虚偽報告までしたのであれば業務停止も考えまれますが、1回目の処分は戒告しか出しません。それを知っての事件放置と考えられます

弁護士職務基本規程

(事件の処理)
第三十五条 弁護士は、事件を受任したときは、速やかに着手し、遅滞なく処理しなければならない。
(事件処理の報告及び協議)
第三十六条 弁護士は、必要に応じ、依頼者に対して、事件の経過及び事件の帰趨に影響を及ぼす事項を報告し、依頼者と 協議しながら事件の処理を進めなければならない。

懲 戒 処 分 の 公 告

 静岡県弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

          記

1 処分を受けた弁護士

氏名 西河修

登録番号 20841

事務所 静岡市駿河区南町14-25エスパテオ706

あおば法律事務所 

2 懲戒の種別 戒告 

 処分の理由の要旨

(1)被懲戒者は、懲戒請求者から2017年10月26日に自己破産の申立てについて委任を受けたが、上記申立てを防げる特段の事情がなく、かつ2018年1月末頃には上記申立ての準備ができていたにもかかわらず、本件懲戒請求がなされた同年11月25日に至っても申立てを行わなかった。

(2)被懲戒者は、懲戒請求者の子Aから、上記(1)の自己破産の申立てについて問い合わせを受けた際、申立てを行っていなかったにもかかわらず、既に申立てを行ったとの虚偽の報告を繰り返し行った。また被懲戒者は、Aから事件処理の経過等について問い合わせを受け、かつ、報告等を約束したにもかかわらず、懲戒請求者ないしAに対する報告等を怠った。(3)被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規程第35条に上記(2)の行為は同規定第35条及び第36条に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

4処分が効力を生じた日 2019年8月1日

 2019年11月1日   日本弁護士連合会

事件放置 懲戒処分例 事件放置の研究

弁護士懲戒処分【事件放置】の処分例 2024年3月更新