上告忘れられ服役、弁護士に賠償命令 大阪地裁

 

弁護士自治を考える会

【本文】判決は「上告は被告に保障された権利で、男性の苦痛は軽視できない」と指摘。弁護士側は「条件だった報酬の支払いがなかったため上告しなかった」などと主張していたが、手続きを忘れていたと結論づけた。

弁護士が上告を忘れることは、よくあることです。弁護士が受けた懲戒処分のうち半数以上が「事件放置」と「怠慢な事件処理」です。処分は戒告しかありません。

しかし今回の単に忘れていたとは異なります。

被告の弁護士の「報酬の支払いがなかったから」という理由は、事実であっても、わざと上告せず放置して有罪にしてやったともとれます。弁護人の行うことではありません。

弁護士は『正義より金』『依頼人は金を払った人が依頼人』ということが良く分かります。

報酬の問題や、弁護士に指図した依頼者にわざと放置する弁護士が多いのが「事件放置」の特徴です。

原告の方は弁護士会に懲戒請求を申し立ててたかどうかは分かりませんが、懲戒申立せずに損害賠償請求を提起したことは大正解です。懲戒処分を取ってから裁判をする方がおられますが、間違いです。昔は裁判所から懲戒は取りましたか?と聞かれましたが今はありません。懲戒を出しただけで弁護士会の判断も出ていないのに、訴えてくる弁護士もいますから先に損害賠償請求をして判決をいただいて懲戒請求をすることがベストです。

大阪弁護士会に懲戒請求を申し立てても早くて2年後に「戒告」しか取れません。それから裁判を提起するのは時間の無駄です。

 

事件放置の研究

弁護士懲戒処分・事件放置の分類研究