弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2020年10月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・福井弁護士会・佐藤辰弥弁護士の懲戒処分の要旨

処分理由・双方代理。

佐藤弁護士2回目の処分となりました。地方のベテラン弁護士にありがちの双方代理です。

懲 戒 処 分 の 公 告

 福井弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

          記

1 処分を受けた弁護士

氏名 佐藤辰弥

登録番号 16472

事務所 福井市宝永4-9-15 千葉ビル3階

佐藤島田法律事務所 

2 懲戒の種別  戒告  

3 処分の理由の要旨

被懲戒者は、2017年3月31日頃、懲戒請求者から電話で内縁の元夫の不貞や夫婦共有財産の処分、管理等について相談を受けたにもかかわらず、Aの不貞行為を直接の原因とする懲戒請求者との対立を紛争の実体とする刑事事件について、Aの刑事弁護人に就任し、被害者である懲戒請求者に対し刑事事件の金銭的解決を示唆する手紙を送付し、また懲戒請求者がA及びその不貞相手とされたBに対し不貞行為を理由として内縁の解消、慰謝料及び財産分与を求めた家事調停事件においてA及びBの家事調停代理人に就任し

Aの刑事弁護人に就任し、被害者である懲戒請求者に対し刑事事件の金銭的解決を示唆する手紙を送付し、また懲戒請求者がA及びBの家事調停手続代理人に就任し、調停期日に出頭するとともに、A及びBの主張を記載した主張書面を提出した。

被懲戒者の上記行為は弁護士法第25条第2条及び弁護士職務基本規程第27条第2号に違反し、弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

4処分が効力を生じた日 2020年3月30日 2020年10月1日 日本弁護士連合会

「双方代理」 弁護士懲戒処分例