弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2021年3月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・埼玉弁護士会・加藤善大弁護士の懲戒処分の要旨

処分理由・着手金を得て事件放置、業務停止中の業務

加藤善大弁護士は登録番号45584、まだ44歳ですが2回目の懲戒処分になりました。埼玉の新しい懲戒スターの登場です。

処分2回とも報道がありました。

埼玉弁護士会 所属弁護士を業務停止2か月 (1回目)2019年9月
埼玉弁護士会は養育費の請求など、4つの案件を放置したなどとして、所属弁護士を業務停止2カ月の懲戒処分にしました。懲戒処分になったのは、埼玉弁護士会所属の加藤善大弁護士(44)です。埼玉弁護士会によりますと、加藤弁護士は、2015年12月に、依頼者から元夫に対する子どもの養育費請求を日本司法支援センターの代理援助制度を利用することを前提に引き受けました。しかし、センターに手続きしなかったうえ、依頼者からの電話にも対応せず、依頼者の養育費請求の権利行使をおよそ1年間阻害するなど、あわせて4件を放置していました。
加藤弁護士は、「心身ともに疲れていた」などと話しているということです。
弁護士を業務停止6カ月 「示談成立した」と偽り報酬受領 (2回目)2020年9月

 埼玉弁護士会は14日、案件処理が成功したかのように装い不正に報酬を受け取ったなどとして、同会に所属する加藤善大弁護士(45)を業務停止6カ月の懲戒処分にしたと発表した。処分は9日付。  弁護士会によると、加藤弁護士は平成30年7月から9月にかけて、依頼された慰謝料請求案件で、依頼者に対し「示談が成立した」と虚偽の説明をして報酬約84万円を受け取るなどした。加藤弁護士は昨年5月にも2カ月の業務停止処分を受けている。産経https://www.sankei.com/affairs/news/200914/afr2009140011-n1.html 

懲 戒 処 分 の 公 告 2021年3月号

埼玉弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規程により公告する。

1処分を受けた弁護士氏名 加藤善大   登録番号 45584
事務所 埼玉県所沢市東所沢和田1-1-18栄ビル2階C
東所沢法律事務所
2処分の内容 業務停止6月

3 処分の理由の要旨

(1)被懲戒者は2018年6月1日、未成年者Aの親権者である懲戒請求者BからAの相続放棄申述手続を受任し、その手数料として同月15日までに10万8000円を受領したが、その後連絡が取れなくなり相続放棄手続のなし得る期間内に手続を行わなかった。

(2)被懲戒者は2018年7月6日、懲戒請求者Cから同人を被請求者とする慰謝料請求交渉事件を受任したところ、同年9月11日、実際には示談が成立していないにもかかわらず、あたかも示談が成立し、弁護士の成功報酬も発生しているかのような記載のメールを送信して、懲戒請求者Cに対し示談金や弁護士報酬合計84万4000円を振り込むよう請求し、その支払を行わせた。

(3)被懲戒者は所属弁護士会から業務停止2月の懲戒処分を受け2019年5月9日にその効力が生じたところ、同月13日、人事訴訟の期日に代理人として出頭し、同月14日、受任した刑事事件に係る示談書を検察庁に提出した、また被懲戒者は所属弁護士会から上記懲戒処分をうけたことから、受任している法律事件について直ちに依頼者との委任関係を解除した上、委任契約を解除した依頼者及び新たに取り扱う弁護士に対し誠実に法律事務の引継ぎ等をなすべきにもかかわらず、一部の受任事件について契約の解除手続をせず、預り金や資料の返還をしなかった、

(4)被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規程第35条に、上記(2)の行為は同規程第6条に違反し、上記各行為はいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

4 処分が効力を生じた日 2020年9月9日 2021年3月1日 日本弁護士連合会

懲 戒 処 分 の 公 告 2019年9月号

埼玉弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規程により公告する。

1処分を受けた弁護士氏名 加藤善大登録番号 45584
事務所 埼玉県所沢市東所沢和田1-1-18栄ビル2階C
東所沢法律事務所
2処分の内容 業務停止2月
3 処分の理由の要旨
(1)ア 被懲戒者は、懲戒請求者Aから、2015年4月30日に亡父Bの遺産に係る遺留分割事件を、同年5月27日にBに対する自殺幇助の被疑事件、同年7月28日に詐欺に係る損害賠償請求被告事件をそれぞれ受任したが、いずれも委任契約を作成しなかった。また被懲戒者は同年6月頃に懲戒請求者Aの父である懲戒請求者Cから懲戒請求者Aを被疑者とする弁護活動を受任したが、捜査段階に関する委任契約書は作成したものの、公判弁護活動に関する委任契約書を作成しなかった。

イ、被懲戒者は、上記詐欺事件、上記損害賠償請求被告事件等の各相手方との示談等に必要な金員を得る目的で懲戒請求者AからBの勤務先に対する死亡共済給付金等の至急手続を受任したが、速やかに着手せず、遅滞なく処理しなかった。

ウ、被懲戒者は上記詐欺事件について懲戒請求者Aが情状弁護を希望していたにもかかわらず、被害弁償に関する諸事情の立証その他情状に関する懲戒請求者Aとの打ち合わせ等の弁護活動に十分に取り組まなかった。

エ、被懲戒者は上記詐欺事件について一定の回数は懲戒請求者Aと接見したものの、2016年2月24日に開かれた第6回公判期日以降は、弁護人として接見が求められる時機に必要な接見を行わなかった。被懲戒者は上記期日の前日の接見時やその後の懲戒請求者Aの強い保釈希望を認識しており、また、同年3月17日に懲戒請求者Cから身柄引受書を取得していたにもかかわらず、同年5月2日までの保釈請求手続を採らなかった。

オ、被懲戒者は、懲戒請求者Cに対し、上記損害賠償請求被告事件について2016年3月17日付け請求書をもって着手金等324万円を請求したが、金額の具体的根拠、算定方法を示さなかった。

カ、被懲戒者は懲戒請求者A及びCから2016年6月4日付け文書をもって書類の返還等を求められ、その頃までに上記各委任契約が終了したにもかかわらず、起訴状等の預かり書類4点を返還しなかった。

(2)被懲戒者は懲戒請求者Dから2015年11月18日に懲戒請求者Dを相手方とする遺産分割調停事件を受任し着手金28万円のうち20万円を受領したが、上記調停事件が2016年2月頃に取り下げられてから間もなく、懲戒請求者Dから上記調停事件と被相続人及び遺産を同じくする遺産分割調停事件の申立てについて依頼を受けて了承したことについて、上記委任に基づく委任関係が継続していたにもかかわらず、同年6月頃から何度となく電話による問い合わせを受けたがこれに対応せず、調停申立ても行わなかった。

(3)被懲戒者は2015年12月頃、懲戒請求者Eから離婚した元夫に対する養育費請求事件を受任し、被懲戒者において日本司法支援センターへの代理援助申込みの手続をすること等も契約内容とする委任契約を締結したにもかかわらず、日本司法支援センター所定の手続及び養育費の支払実現に必要な法的手続をおよそ半年間行わず、懲戒請求者Eからの問い合わせ等にも対応しなかった。また、被懲戒者は懲戒請求者Eから内容証明郵便により書類の返還を求められたにもかかわらず、2016年11月に懲戒請求されるまで返還しなかった。

(4)被懲戒者は2016年9月29日、懲戒請求者Fから遺産分割事件について受任し、着手金等として27万円を受領したが遅滞なく着手せず、進捗状況の問い合せに対し多忙等を理由に説明の機会を設けなかった。また被懲戒者は所属弁護士会に対して懲戒請求者Fが申し立てた紛議調停による解決に務めなかった。

(5)被懲戒者の上記(1)アの行為は弁護士職務基本規程第30条及び弁護士の報酬に関する規程第5条第2項に同イの行為は弁護士職務基本規定第35条に同ウの行為は同規程第46条に同エの行為は同規程第47条に、同オの行為は同規程第2条に同カの行為は弁護士職務基本規程第45条に上記(2)の行為は同規程第35条、第36条に上記(3)の行為は同規程第35条、36条及び第45条に上記(4)の行為は同規程第26条、第35条及び第36条に違反しいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

4処分の効力が生じた日  2019年5月9日  2019年9月1日 日本弁護士連合会

人事訴訟

https://www.toben.or.jp/message/libra/pdf/2004_06/2004_06_03.pdf