弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2021年8月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・大阪弁護士会・濱崎憲史弁護士弁護士の懲戒処分の要旨
処分理由・死亡した人から訴訟提起の依頼を受け裁判を始めた。
大阪弁護士会といえば着手金取って着手しない事件放置が一番多く、大阪名物となっています。しかし今回の処分は過去にない珍しい内容、ここまでやってくれる弁護士さんもいるのです。ベテラン弁護士がいったいどうして?ベテランだからかもしれません。よく知っている原告だから先に訴訟をやっておこう??かな?
民事訴訟というのはけっこういいかげんなところがあるようです。代理人が就任している訴訟の原告について裁判所は詳しく調べない。それは弁護士を信用しているからです、事件放置をして依頼人から「まだですか~」と問い詰められて弁護士が、訴状から相手からの反論、準備書面まで偽造したという処分は過去にあります。判決文まで偽造した弁護士もいました。しかし既に亡くなっている方からの依頼を受けて裁判までして処分された例は過去にありません。
では、今回の被懲戒者が原告が既に亡くなっている気が付いたのはいつだったのでしょうか?
準備書面を書くときに確認のために原告と連絡を取った時?当事者尋問があるので連絡をしたとき??判決言渡期日が決まったと連絡したとき???
とにかく、裁判提起するには訴訟委任状を提出しなければならないが、きっとハンコ屋さんができるくらいのハンコが揃ってる事務所もあらしいが?
大阪弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。
記
1 処分を受けた弁護士氏名 濱崎憲史
登録番号 11570
事務所 大阪市北区西天満6-3-11 梅田ぺイスワン 906
濱崎法律事務所
2 懲戒の種別 戒告
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は、2016年7月、Aらの代理人として懲戒請求者に対する詐害行為取消 請求事件の訴訟を提起するに当たり、Aは同年5月6日に死亡しており、被懲戒者に依頼することなどできなかったにもかかわらず、その生存を確認することなく、無権限で委任状を作成し、もって訴えを提起し訴訟遂行した。
(2)被懲戒者は、懲戒請求者がBらを被告として提起した請求異議事件等において、Bは訴状到達前の2017年1月23日に死亡しており、Bの関係者に連絡を取ろうとすれば、容易にBが死亡した事実を知ることができたにもかかわらず、連絡を取る努力を怠り、無権限で同年3月14日付け委任状を作成し、もってBの代理人として応訴して訴訟遂行した。
(3)被懲戒者は、懲戒請求者が上記(1)の事件の第1審判決を不服として提起した控訴に対応するに当たり、被控訴人の1人であったCは第1審判決言渡し前の2017年8月10日に死亡しており、Cの関係者に連絡を取ろうとすれば、容易にCが死亡した事実を知ることができたにもかかわらず、連絡を取る努力を怠り、無権限で委任状を作成し、もってCの代理人として答弁書及び附帯控訴状を提出した。
(4)被懲戒者の上記各行為は、いずれも弁護士法第1条に違反し、同法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分が効力を生じた日 2021年3月30日 2021年8月1日 日本弁護士連合会
濱崎弁護士をネットで検索すると下記の判例が出てきます。(東京地裁)あの岡口基一判事のお名前を見つけました。
平成8年(ワ)第23932号レコード二次使用料請求事件
口頭弁論終結の日 平成11年10月22日 判 決
https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/502/013502_hanrei.pdf