弁護士自治を考える会

2021年弁護士懲戒処分『大阪の弁護士に依頼するとこうなった!』

大阪には大阪弁護士会しかありません。4,761名の弁護士が登録しています(2021年4月)
東京弁護士会には8800名の弁護士が登録しています。4000人近い差がありながら懲戒処分者は東京と同じ件数です。
大阪は2020年2021年横領容疑で5人逮捕されました、懲戒処分件数が過去最大になろうと何ら対応も対策も致しません。大阪の市民は弁護士に依頼する場合は大阪弁護士会しかないのだから、大阪弁護士会に行くしかありません。大阪弁護士会はそれを見込んでいてどんな不祥事があろうと何ら有効な対策や厳しい懲戒処分はくだしません。
今年も大阪弁護士会の名物「事件放置」(着手金取って放置)が減らないのはなぜでしょうか!
依頼者にとって一番困るのが『事件放置』、弁護士選びに失敗したと感じるのが『事件放置』です。相手と闘うよりも自分が依頼した弁護士を心配しなければならないというのが大阪弁護士会の特徴です。
2021年 大阪はこんな仕事っぷりでした。

 

 

事件放置 1処分を受けた弁護士氏名 北村真 21572  真成法律事務所 懲戒の種別  戒告  

処分の理由の要旨 被懲戒者は、有限会社A及びその代表取締役Bから破産申立ての依頼を受け、2018年3月5日、債権者であった懲戒請求者に受任通知を送付したが、懲戒請求者からの進捗の問合せに回答するに際し、誠実に事情を説明せず、上記受任通知の送付から約2年9か月破産申立てをしなかった。11月号

事件放置 2

処分を受けた弁護士氏名 松本章吾 39557  吹田駅前法律事務所 懲戒の種別  戒告  

処分の理由の要旨・被懲戒者は、2014年12月26日、懲戒請求者との間で、同月18日に起こった交通事故による損害賠償請求事件について示談交渉及び一審訴訟を受任する旨の委任契約を締結したが、加害者に対する請求可能額の計算を適時に行わず、症状固定日から3年が経過する日を認識しながら、同日には消滅時効は完成しないと安易に判断し、2019年3月3日、懲戒請求者の加害者に対する損害賠償請求権の消滅時効が完成し、また、懲戒請求者からの電話連絡に応答しないことを繰り返した。8月号

事件放置 3処分を受けた弁護士氏名  下川和男 23726懲戒の種別  戒告  処分の理由の要旨・被懲戒者は、2015年4月に懲戒請求者から労災の不支給決定に対する審査請求、再審査請求及び取消訴訟の事件を受任し、着手金25万円及び費用実費預り金5万円の支払を受け2017年8月に懲戒請求者の代理人として訴訟提起したが、その後、懲戒請求者に対して期日報告を一度もおこなわず2018年6月の弁論準備手続期日に裁判所への連絡なく出頭せず、訴訟提起後約10カ月経過しているにもかかわらず、主張書面を一度も提出せず、また懲戒請求者との委任契約終了時に着手金や預り金の清算を行わなかった。 8月号

事件放置 4処分を受けた弁護士氏名 下川和男  登録番号23726   懲戒の種別  戒告  

処分の理由の要旨・(1)被懲戒者は、2015年3月6日付けで懲戒請求者からA労働基準監督署長に対する遺族補償請求等を受任するに際し、委任契約者の受任弁護士欄に、被懲戒者とともに他の弁護士を表示しながら受任弁護士代表として被懲戒者のみ記名押印し、そもそも受任弁護士が誰であるかについて明確な説明を行わず、預り実費10万円の使途についても具体的な説明を行わず、その後、複数回にわたって実費、反訳作業費等の名目で合計42万円を受領するに際し、その使途や作業の必要性等具体的な説明を行わず、さらに実費預り金をいかなる支払に充てたのかの具体的な説明を行わなかった。また被懲戒者は2018年4月17日に提起したA労働基準監督署長の不支給決定の取消請求訴訟を受任するに際して、新たな委任契約書を作成しておらず、費用としてどのくらいかかるかについて説明をしなかった。(2) 被懲戒者は上記(1)の訴訟を提起したことを懲戒請求者に連絡した後、裁判所の期日に出頭せず、懲戒請求者に報告及び連絡をしなかった。1月号

事件放置 5 受けるかも放置

処分を受けた弁護士氏名 西田広一  24257 弁護士法人西田広一法律事務所  懲戒の種別  戒告  

処分の理由の要旨・被懲戒者は、2019年4月9日、懲戒請求者との間で相談案件について打合せをし、懲戒請求者から委任依頼を受けた事実を認識していたところ、その終了時に、懲戒請求者に対して検討するという趣旨のことを述べた後、約5カ月にわたり懲戒請求者に対してその相談案件の受任の認諾に関して一切連絡することないまま放置し、懲戒請求者からの連絡に対して連絡を入れることすらせず、同年11月14日に懲戒請求者に対して受任できない旨を通知するまで、上記相談案件の受任の認諾を伝えることを怠った。5月号

事件放置 6 1年に2回の処分処分を受けた弁護士氏名 松本章吾  39557 吹田駅前法律事務所  懲戒の種別  戒告  

処分の理由の要旨・被懲戒者は、2014年11月29日、懲戒請求者からAについての補助等開始申立事件の委任を受け、翌日、着手金21万6000円を受領したところ、少なくとも2015年11月27日以降、懲戒請求者が被懲戒者の受任事務の遂行に不満を抱いており、被懲戒者に対して連絡を取ろうとしていたにもかかわらず、適切に対応せず、2016年3月19日に委任契約を解除されるまでの間、1年3か月以上にわたり、上記事件の申立てを行わなかった。また被懲戒者は上記事件に関し、懲戒請求者から預かった銀行通帳等のうち、一部を除いて委任契約が解除された後、紛議調停期日において返還するまで数か月返還を行わなかった。3月号

事件放置 7 ここまでやると処分を受けた弁護士氏名 西村秀樹 23371 西村法律事務所 懲戒の種別 業務停止1年  

処分の理由の要旨・(1)被懲戒者は、2006年2月頃、懲戒請求者から債務整理事件を受任し、2007年11月から2009年4月までの間に懲戒請求者から18回にわたって合計144万円の送金を受けたが、その後入出金の管理もせず、事案解決のためのごく初期の利息引き直し計算作業をしたものの、解決に至る業務を遂行せず上記事件を放置した。

(2)被懲戒者は上記(1)の144万円について2018年8月及び9月に懲戒請求者の代理人弁護士から要求を受けたにもかかわらず、その使途を開示せず、懲戒請求者への返金もしなかった。3月号

事件放置 8 刑事も放置処分を受けた弁護士氏名 曽根英雄 50148 曽根英雄法律事務所 懲戒の種別  戒告  

処分の理由の要旨・被懲戒者は、懲戒請求者の刑事弁護人であったところ、懲戒請求者についての控訴棄却判決のあった2016年6月16日、懲戒請求者との間で上告申立ての委任契約が成立し、また、被懲戒者において上告申立を行う責務が発生していたにもかかわらず、上告期限までに上告申立を提出しなかった。3月号

死亡した人からのご依頼は頑張る 1

 処分を受けた弁護士氏名 濱崎憲史  11570 濱崎法律事務所 2 懲戒の種別  戒告  3 処分の理由の要旨(1)被懲戒者は、2016年7月、Aらの代理人として懲戒請求者に対する詐害行為取消 請求事件の訴訟を提起するに当たり、Aは同年5月6日に死亡しており、被懲戒者に依頼することなどできなかったにもかかわらず、その生存を確認することなく、無権限で委任状を作成し、もって訴えを提起し訴訟遂行した。

(2)被懲戒者は、懲戒請求者がBらを被告として提起した請求異議事件等において、Bは訴状到達前の2017年1月23日に死亡しており、Bの関係者に連絡を取ろうとすれば、容易にBが死亡した事実を知ることができたにもかかわらず、連絡を取る努力を怠り、無権限で同年3月14日付け委任状を作成し、もってBの代理人として応訴して訴訟遂行した。

(3)被懲戒者は、懲戒請求者が上記(1)の事件の第1審判決を不服として提起した控訴に対応するに当たり、被控訴人の1人であったCは第1審判決言渡し前の2017年8月10日に死亡しており、Cの関係者に連絡を取ろうとすれば、容易にCが死亡した事実を知ることができたにもかかわらず、連絡を取る努力を怠り、無権限で委任状を作成し、もってCの代理人として答弁書及び附帯控訴状を提出した。8月号

 

死亡した人からの依頼は頑張る 2処分を受けた弁護士氏名 川窪仁師  14130 川窪総合法律事務所 懲戒の種別  戒告  

処分の理由の要旨・被懲戒者は、訴訟提起前にAと面談、電話その他の方法によっても全く連絡をとろうすることなく、Aが死亡していることに気付かないままAの親族から送信されたA名義の委任状を利用し、Aの代理人として訴訟提起した。6月号

 

頑張りすぎ!処分を受けた弁護士氏名 岡本久次15195  いずみ法律事務所  戒告  

処分の理由の要旨・被懲戒者は、Aと懲戒請求者らとの間の訴訟等及びAのBに対する離婚請求訴訟においてAの代理人であったところ、2019年2月22日、上記離婚請求訴訟の本人尋問期日において、Bの代理人であるC弁護士の誤導の異議等に対し『ごちゃごちゃねかすな。』『ちょっと黙れよ。』等の発言を繰り返し、またBが泣き出して退廷したことに対し、『また芝居してるんや。』等の発言をした。

会社としてはありがたいが処分を受けた弁護士氏名 山上耕司 26281 エヴィス法律会計事務所   戒告  

3 処分の理由の要旨

 被懲戒者は、A株式会社の要求に応じて懲戒請求者に対し、A社の元総務部長Bに対する懲戒請求者の言動につき、犯罪が成立し、立件される可能性がないにもかかわらず、懲戒請求者に対する聴き取り調査を行わず、弁明の機会を与えないまま、「刑事事件に発展する可能性がある」等と記載して、殊更に犯罪成立及び立件の可能性、懲戒事由該当の可能性を示して退職願の提出を迫り、これに応じないときは懲戒解雇、法的手段に及ぶことを告げるなど、懲戒請求者の意思の自由を確保することへの配慮を全くせず、退職勧奨を目的とする通知として著しく適切さを欠くばかりか、即時の自宅待機を命ずるなど懲戒請求者に不当な結果を強要し、さらに、違法な相殺を理由とする退職金不支給を一方的に通知するなど、A社の正当な利益の実現を求めるものとは認められない内容の通知書を送付した。

なんなら詐欺で告発しようか!処分を受けた弁護士氏名 山下忠雄 26870 友添・山下総合法律事務所 懲戒の種別  戒告  

処分の理由の要旨・被懲戒者は、Aと懲戒請求者Bの間の婚姻費用分担請求事件につきAの代理人であったが、2015年12月24日に上記事件の審判が確定し、Aが懲戒請求者Bに対して婚姻費用支払義務を負っていたにもかかわらず、2016年4月4日に懲戒請求者Bの代理人に対して審判に沿った支払をする旨連絡したものの、それ以上の具体的な支払方法を示さなかったため、懲戒請求者Bの代理人が被懲戒者に対して同年5月13日までに婚姻費用の支払がない場合は法的手段をとる旨通知したところ、その前日である同月12日、懲戒請求者Bの代理人に対し、婚姻費用の支払とは全く関係のない詐欺罪での告発を持ち出し、強制執行をするのであれば刑事告発をすると書面に記載して送付した。6月号

黙ってられない処分を受けた弁護士氏名 壇俊充 登録番号 27891 北尻総合法律事務所  懲戒の種別  戒告  

処分の理由の要旨・被懲戒者は、A社と懲戒請求者株式会社Bとの間に訴訟についてA社の訴訟代理人であったところ、この訴訟に関連して、A社及び懲戒請求者B社が締結した秘密保持契約に基づき懲戒請求者B社が2018年9月18日に秘密情報として開示した売上げに関する金額の情報についてその翌日、被懲戒者を含めた複数の弁護士が閲覧可能であったフェイスブック上のグループチャットにおいて、その概算額を記載したメッセージを投稿した。1月号

相手も大阪の弁護士に違いない!処分を受けた弁護士氏名 大本力 登録番号23709 白井・西岡・大本法律事務所  懲戒の種別  戒告  

処分の理由の要旨

(1)被懲戒者は、2018年7月30日、緊急性、必要性がなく正当な理由がないにもかかわらず、懲戒請求者の代理人であるA弁護士の承諾を得ることなく、直接懲戒請求者に対しBの代理人として子らの引渡しを求める内容証明郵便をその勤務先に送付した。

(2)被懲戒者は2018年7月12日から同年9月18日までの間、懲戒請求者の代理人であるA弁護士との文書でのやり取りの中で「極めて短絡的な発想」、「明らかに可笑しな主張」、「貴殿は本当に資格がある弁護士か」等記載したファックスを送付し、懲戒請求者の代理人としての能力や執務内容自体を非難し、人格、名誉を繰り返し誹謗中傷した、

報酬でもめると『タヒネ!』という

処分を受けた弁護士氏名 橋本太地 49200 あなたのみかた法律事務所  懲戒の種別  戒告  

処分の理由の要旨・被懲戒者は、懲戒請求者から、2019年12月9日のメールで、受任していた損害賠償請求訴訟の代理人の辞任を求められ、2020年1月19日のメールで、着手金から10万円を差し引いた残金等の返還を求められていたところ、自己の本名と共に、弁護士及び自己の法律事務所名を括弧書きで表示したツイッターで、2019年12月30日から2020年4月5日までの間に、「金払わん奴はタヒね」、「弁護士費用を踏み倒す奴はタヒね」、「正規の金が払えない言うなら法テラス行きなさい」、「金払わない依頼者に殺された弁護士は数知れず」等の「死ね」、「殺される」等の表現を用いたツイートを発信した。 7月号

報酬でもめると、こんな仕打ち処分を受けた弁護士赤木真也登録番号32692 赤木法律事務所 懲戒の種別  戒告  2022年12月処分取消

処分の理由の要旨(1)被懲戒者は、2016年3月16日に懲戒請求者から株式会社Aの株式等に関する整理を内容とする事件を受任したが、その委任契約書上、株式が懲戒請求者に帰属することを確定させたにとどまる場合には報酬請求権は直ちには発生しないと解するべきであったところ、委任契約書作成時には想定していなかった状況についての報酬請求であることを理解しながら、あたかも委任契約書に基づいて当然に発生する報酬請求権であるかのような請求を行った。

(2)被懲戒者は、上記(1)の事件の相手方であるBとの和解交渉の本題が終了した後、Bからの質問に対し、被懲戒者の事務員が、回答の内容、仕方によっては、懲戒請求者の利益を害する手法のヒントにもなりかねない言動をするなど、事務員らによる説明や情報提供をなされるがまま放置して、その言動を容易に制止し得るにもかかわらずこれを制止しなかった。 12月号

非弁提携。仕事は自分で探さない!

護士法人あゆみ共同法律事務所  大阪弁護士会 除名  

処分の理由の要旨・被懲戒弁護士法人は、経営コンサルタント会社Aと協力の下弁護士資格のない事務員らに債務整理業務を行わせた。8月号

最後は横領

処分を受けた弁護士氏名 吉村卓輝 39169 グリーン法律会計法律事務所 懲戒の種別 退会命令  

処分の理由の要旨・被懲戒者は、所属弁護士会の会派の一つである懲戒請求者の会計担当副幹事長として、懲戒請求者の会員弁護士全員のために、懲戒請求者の預り金を保管していた口座の金銭を業務上預かり保管する立場であったにもかかわらず2017年5月30日から2018年2月14日までの間、上記口座から41回にわたり合計1975万8000円を、自己の使途のために払戻して無断流用した。1月号

弁護士懲戒処分・事件放置の分類研究