弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2023年11月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・京都弁護士会・黒田充治弁護士の懲戒処分の要旨
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審査請求 処分変更 業務停止8月⇒業務停止4月
なぜ処分が減らされた理由ははっきりしません、京都弁護士会が引き出しにしまっておいた懲戒請求書を今だ!
と出したのではないかと?
元の報道と処分
京都市に事務所のある弁護士が、不動産をめぐるトラブルで、一方から相談を受け報酬を得ていながら、もう一方の側の訴訟代理人になったのは弁護士法で禁じられている「利益相反行為」にあたるなどとして、京都弁護士会から業務停止8か月の懲戒処分を受けました。
懲戒処分を受けたのは、京都弁護士会に所属し、京都市右京区に事務所がある黒田充治 弁護士(63)です。
京都弁護士会によりますと、黒田弁護士は、▼依頼者から不動産に関するトラブルで法律相談を受けて報酬を得ていながら、その後の民事訴訟では相手側の訴訟代理人になったほか、▼債務整理の依頼を受けて、2002年から2005年ごろにかけて依頼者から毎月5万円から10万円の送金を受けていたにもかかわらず、進捗(しんちょく)状況の報告をしなかったということです。
京都弁護士会は、こうした行為は弁護士法などで禁じられている「利益相反行為」や「報告義務違反」にあたるなどとして、黒田弁護士を業務停止8か月の懲戒処分としました。
黒田弁護士はこれまでにも依頼を放置するなどして、5回の懲戒処分を受けています。
京都弁護士会の鈴木治一 会長は、「弁護士会としては、倫理研修等を行ってきたが、それでも不祥事を行ったということで誠に遺憾だ」と話しています。引用NHK京都 https://www3.nhk.or.jp › lnews › kyoto
京都弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。
記
1 処分を受けた弁護士氏名 黒田充治 登録番号 22286 事務所 京都市右京区西院平町37-2 日動ビル1階
黒田法律事務所
2 懲戒の種別 業務停止8月 (8月28日業務停止4月に変更)
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は2002年頃、懲戒請求者A及び懲戒請求者Bから、債務整理について委任を受けたが、各債権者らと締結した分割払いの和解契約書等を懲戒請求者Aらに開示せず、債務整理の進捗状況の報告もせず、2003年又は2004年頃、懲戒請求者Aが債務整理の対象となる債権者の追加を依頼したところ、懲戒請求者Aに対し、自己破産を行うとしながら、具体的な手続きに着手せず、懲戒請求者Aらの代理人であるC弁護士から2012年4月25日付け及び同年5月22日付け連絡文書で事件の進捗を尋ねられたが、何ら応答しなかった。
(2)被懲戒者は2017年9月頃、懲戒請求者Dから法律相談を受けて、相当程度の助言をなし、陳述書案を作成し、警察署への被害相談にも同行した上で、報酬も得た事件について、懲戒請求者Dが2018年12月21日に提起したEらに対する損害賠償請求訴訟において、Eら一部被告の訴訟代理人として2019年1月24日付け答弁書を提出しるなどの訴訟活動を行った。
(3)被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規程第36条に上記(2)の行為は弁護士法第25条第1号及び同規程第27号第1号に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4処分が効力を生じた日 2023年3月17日 2023年8月1日 日本弁護士連合会
京都弁護士会が2023年3月17日に告知した同会所属弁護士 黒田充治 会員(登録番号 22286) に対する懲戒処分 (業務停止8月) につ いて、同人から行政不服審査法の規定による審査請求があり、 本会は、2023年8月22日、 弁護士法第59条の規定により、 懲戒委員会の議決に基づいて、 以下のとおり裁決したので、 懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第3号の 規定により公告する。
1 裁決の内容
記
(1) 審査請求人に対する懲戒処分 (業務停止8月)を変更する。
(2) 審査請求人の業務を4月間停止する。
2 裁決の理由の要旨
(1) 原弁護士会は、 審査請求人が職務遅滞を 主たる理由とする度重なる懲戒処分を受けているにもかかわらず改善も見られない点 を重視し、直近の業務停止6月を超える業務停止8月の処分とした。
確かに、審査請求人の度重なる非行は、 同人の改善の意欲に疑念を生じさせるものであり、将来にわたって依頼者の利益を擁護する適切な活動ができるのかに疑いを差し挟むものと捉えられても致し方のないも のである。
(2) しかし、今回の二つの懲戒処分対象事件のうち、依頼者への報告義務違反の事件は、2012年に懲戒請求がなされ原弁護士会懲戒委員会の議決まで10年を超える期間が経過しているところ、 事件の内容は長期にわたる調査や審査が必要だったとは考えにくく、しかも、その間に同種の非行を含め 3回の懲戒処分がなされている。 すなわち、本件はこれまでの懲戒処分時に併合 されていれば、他の非行と併せて判断され た事件であり、また、 本件をもって、これまで何度も懲戒処分に付されたにもかかわらず審査請求人には改善が見られなかったと評価するのは相当とは言い難い。
そうすると、原弁護士会の業務停止8月の懲戒処分は重きに過ぎるので、これを業務停止4月に変更するのが相当である。
3 裁決が効力を生じた年月日 2023年8月28日
※なお、本件業務停止の期間については、原弁護士会が業務停止8月の処分を告知した 2023年3月17日以降の期間が参入されるた め、 2023年7月16日までとなる。
2023年11月1日 日本弁護士連合会
黒田充治弁護士 処分履歴
①2010年1月 業務停止2月 事件放置多数
②2016年1月 業務停止4月 怠慢な事件処理
③2018年6月 戒告 会費滞納
④2017年8月 業務停止4月 業務停止中の業務
⑤2021年8月 業務停止6月 着手金を受けながら事件放置 報酬説明せず
⑥2023年8月 業務停止4月 利益相反行為 事件放置等(当初業務停止8月)
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